あらすじ
「誰かと暮らすと、なぜこんなに疲れてしまうのか――」
結婚、出産、離婚、育児、恋愛、そして家族との日常。
人生のさまざまな局面で、人と暮らすことに違和感を抱いてきた著者が、自らの経験をもとに語る「ひとりでいること」のリアル。
本書は、「人と一緒に暮らせない」という思いを抱えるすべての人に寄り添う、共感のエッセイです。
同居のストレス、離婚の決断、人と眠れない問題、パートナーとの距離感、泊まりの苦手意識――。
世の中で「ふつう」とされている暮らしにフィットしない自分を責めたり、無理に合わせようとしたりした結果、心や体をすり減らしてしまう人は少なくありません。
けれど、「誰かと一緒に住まない選択」は、決してわがままでも、愛情が足りないわけでもない。
本書を読むと、それがひとつの「性質」であり、「生き方」なのだと気づかされます。
孤独、ストレス、暮らし方、コミュニケーション、食事、終活まで。
「ひとりで生きる」という選択を、明るく、静かに、前向きに捉えることができる一冊です。
誰かと暮らせない自分を肯定したいと願う人、
あるいはそうした人の気持ちを知りたいと思うすべての人へ。
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Posted by ブクログ
私自身、独り身であるため、面白そうな本だと思い購入しました。
筆者は現在、本の出版以外でもラジオ番組で放送したりと活躍されています。以前はカウンセラーも行っていたようです。この本では、他人と暮らすよりも一人で暮らした方がよいと思っていることを分かりやすく教えてくれます。
〇筆者が人と暮らせない理由を述べています。
1.イビキ
女性であるが、イビキの音が大きいようです。アプリでその音を聞いたところ、「私は喉に怪物を飼っているのだろうか?」(94P)と思ったようです。この音を他人に聞かせたくないということでした。
2.音
音がストレスとなるということです。夫が遅くに帰って来て鍵の音が気になったということでした。他にも人の足音、声、息遣いなども気になるということです。(80P)
私も音にはかなり敏感な性質を持っています。そのため、筆者のセリフが身につまされます。映画館や新幹線の中でスーパーの袋のカシャカシャという音は特に苦手です。
では息子さんとの暮らしはどうだったのかと言えば、現在、息子さんとは別居していて、息子さんが東京に戻って来た際にはホテルに宿泊し、お母さんの負担とならないよう気遣っているようです。
そのような息子さんをお母さんは「自分で産んだからか、私は息子のことを自分の次に信頼している。お互いに良き理解者で何でも話せる間柄だ」(83P)と言っています。どうか息子さんと末永く良い関係であって欲しいと思いました。
Lineのやり取りが面倒で別れた彼氏がいたようです。メッセージが多い人や長文送ってくる人も無理でスタンプやアイコンや絵文字のセンスが合わない人も別れているようです。なお、グループlineにはなるべく入らないようにしているということです。その理由として、時間とエネルギーを多く取られることから「個」を大切にしたいということでした。(130P~133P)Lineなどのやり取りが面倒ということは多くの方に共通する悩みかもしれません。
筆者は、一人暮らしに向いている人として、
・やりたいことや好きなことがあって、それに集中したい人
・推し活をする人
などを挙げています。(106P)
また、一人暮らしは(コスパは悪いものの)メリットとしては、以下のものを挙げています。(182P)
・マイペースに生活できる
・自由を確保できる
・人に気を遣わなくて済む
・超快適
〇死についても書かれています。
「死ぬ瞬間、誰かに見守られて死にたいか?と考えると、もちろん家族とか大切な友達とかには会いたいけど、相手に無理はさせたくないなあと思うし、どちらかというとひとりで死にたいかも、と思った(突然死ではない場合)。」(212P)
私はこれを読んで、人は誰かに見守られて死ぬことがよいのか(理想的なのか)人知れず死ぬことがよいのか決めかねています。
〇社会との関わり方についても書かれています。
「子どもが生まれると、ママ社会で生きていくことになる。それまで営業職でバリバリ仕事をしていた私にとっては、何となく自分のいる世界が偏っている気がしていた。離婚してからのほうが、人間関係が広がったと感じている。」(215P)
ママ社会を窮屈だと感じ、離婚してからノビノビと暮らしている様子が窺えます。
〇彼氏又は夫との過ごし方を語っている部分が率直でとても好感が持てました。(特に女性はこの手の話を避ける傾向があると思っていたからです)
好意を持っている男女間では、自然と性行為が行われます。そのことを「あれ」と言い
「(略)必ず帰る彼とのあれは、寝室でするより他の場所が良かった。ひとり暮らしをしている私にとって寝室は、「聖域」だからだ。というわけで、私はそういう雰囲気になったら、何となく寝室でない場所に誘導していた。」(77P)
「デートで「ホテルに一泊」というのもある。自分より年上の相手の場合に、このスタイルが多かった気がする。どこかで食事して、もう一軒くらい行って、そのあとホテルという流れが一般的。私の性格では「どうせするのにまどろっこしいな」と思っていた。」(88P)
付き合っている男女間であれば、愛の行為を自然と行いますが、その愛の行為についても率直に(ストレートに)教えてくれています。
私はR5に両親がこの世に居なくなり、ひしひしと孤独を感じ始めたタイミングでこの本を手に取りました。この本は自分のこれからの人生を考える良い契機となりました。
この本は、一人暮らしをしている方やこれからパートナーを見付けて一緒に生活を始めようとしている方などにとても参考となる本であると思い、お薦めします。
この本の筆者である石橋典子さんと出版社のみなさまに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。