あらすじ
同じアイドルグループで活動するライと光星。
ライにとって光星は、「守るべき弟」のような存在。
そんななか宿舎で同室になり、ひとりはしゃぐライ。
悪ふざけで光星に抱きついていたら
いきなり押し倒されて!?
「ライ兄でしか したことない」
光星のはじめて見る雄めいた表情に
どうしようもなくライの胸がざわついて──!?
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「天使だなんて言えなくしてあげようか?(光星)」
〝I want to cling to you right now and desperately hold you back. I want to take advantage of your feelings just like this, crash our desires against each other, and beg you to quit being solo — to be with me in both work and private life. It would probably be so easy, like rolling downhill.
But I don’t want to become a shackle to him anymore. Because he’s the most important person to me.〟
Eros度★★
おやおや。光星に対して過保護っぷりを発揮するライはかわいいですね。
『スポットライト・ハレーション』は、アイドルという眩い世界を背景にしながら、恋愛だけでは終わらない「自立」と「支え合う愛」を丁寧に描いた作品でした。
特に心を掴まれたのは、光星とライ、それぞれが抱える想いの深さです。
ライは、光星を「一番の宝物」として誰よりも大切に守り続けてきました。しかし光星がソロとして羽ばたこうとする姿を前に、自分の想いを押しつければ彼の未来を縛ってしまうのではないかと苦しみます。引き留めたい、そばにいてほしいという本音を抱えながらも、「足枷にはなりたくない」と身を引こうとする姿は切なく、それこそが彼の深い愛情なのだと感じました。
一方の光星もまた、長年ライへ恋心を抱き続けながら、「守られる弟」のままでは本当の意味で見てもらえないと気づきます。そのためにソロ活動へ挑戦し、一人の表現者として認められようと努力を重ねる姿がとても健気でした。恋愛感情だけではなく、人として対等になりたいという強い願いが物語全体を貫いています。
そんな二人が互いの本音をぶつけ合い、保護者と後輩という関係を越えて恋人へと歩み出す終盤は、積み重ねられてきた時間があったからこその大きな感動がありました。
ラブシーンも印象的ですが、それ以上に魅力的なのは、身体を重ねることが互いの心を確かめ合う行為として描かれている点です。だからこそ甘さだけでなく、長年募らせた愛情や切なさまでも伝わってきます。
タイトルの「スポットライト」と「ハレーション」が象徴するように、光星が放つ輝きと、それに照らされながら互いを必要としていた二人の心が美しく重なり合う一冊でした。
読み終えたあとには、温かな幸福感と余韻が静かに残る、素晴らしい作品です。