【感想・ネタバレ】バタイユ入門のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年04月08日

西欧を西欧たらしめている思想の根を撃つ思想家バタイユ。マルクス、アウシュビッツなどその論は冴え渡っていた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年05月06日

五つ星の評価は、
 著者の酒井氏への綿密な研究成果に対してです。バタイユ自体には、たいした興味はありません。こわいものみたさの好奇心だけです。バタイユの思想や評論は面白いものがあると思いますが、プラス・マイナス=ゼロと言ったカンジでしょうか。
 この書籍の端々に、海外で、マイナーな思想家を研究するこ...続きを読むとの大変さがうかがえます。

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Posted by ブクログ 2014年05月03日

職場で出会った哲学専攻の人から教えてもらった入門書。序文が面白い。人文科学系諸科学の学史のなかでも、現代哲学史というのは畢竟現代思想史であり、観念的な次元でものの是非をする人びとの歴史であるために、ディスタンクシオンの遂行される様を観察するのにとくに適した領域なのではないか、と。

──それにしても...続きを読む。バタイユが人間存在の本質として捉えたものについて想像し共感することはある程度は可能ではある。

けれども──これはニーチェやハイデガーにしてもそうだけど──「ブラックボックス」の内側を分析するというよりは想像し、種々の連想をもってそこに意識を同化していこうとする行為に、個人のトラウマ治療以上の意味を感じない。

人間存在の個人のレイヤー、つまり人間の精神という「ブラックボックス」の成り立ちや働きというのは、いずれ、相当先のことかもしれないけれど、情報工学や分子生物学、神経医学により解明されるべき事項であり、また社会のレイヤーは社会学/文化人類学が解明していく事項であり、いずれにしてもそれらはバシュラールが言うような意味での「科学」のしごとであろうし、私としてはそうあってほしいと思う。

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Posted by ブクログ 2013年07月27日

ゆらゆらと揺れているバタイユの思想形態やその思想そのものが、日本人の自然観に合ってるように思える。
脱西洋、しかし西洋的=二項対立という頭になっているため、そういう視点とは違うようだ、少々混乱。
感動は主体から生まれる。確かに。

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Posted by ブクログ 2014年10月27日

[ 内容 ]
聖なるものへの覚醒とはなにか。
エロチシズムとはなにか。
熱き情念に突き動かされながら、人間の思考のあり方を問い、その限界の彼方を指し示した人バタイユ。
ヘーゲルを頂点とする西欧文明における理性の体系に対し、彼は「非―知」「好運」を看板に掲げて果敢に戦いを挑みつづけた。
現代のヨーロッ...続きを読むパはいまだ彼が投げかけた問いのなかにあるといえるだろう。
そこにバタイユの思想を問う意味があるのだ。
「死とエロチシズム」の思想家といわれて久しい彼の活動の全貌を新たな視点から明快に解き明かす、若い読者のための入門書。

[ 目次 ]
第1章 信仰と棄教(生涯と作品 ベル・エポックと父親 ほか)
第2章 聖なるものと政治(スペインからシュルレアリスムへ 『ドキュマン』時代の試み―低い唯物論 ほか)
第3章 極限へ(「力への意志」から「好運への意志」へ 「非―知の哲学」 ほか)
第4章 明晰性の時代(冷戦構造と核戦争―政治・経済の問題 文学の至高性 ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年10月26日

難解と言われるバタイユについての解説本である。平易でわかりやすい。
バタイユの著書が難解なのは彼の視点で者をした見れない。見るのを拒んでいる我々側の問題である。
少なくても中期までの彼は評価どころか誤解されていた。文章が難解、書いていることが過激。これらは生い立ちや彼が見えていたものから考えれば素直...続きを読むなアウトプットであると言える。
バタイユとて唯我独尊でいたかった訳ではなく社会とつながるため、自分から見えていたものを素直に著しただけなのだと思う。むしろ中期、後期になると彼がそもそも信じていない、頭や理性に訴えるような著作を残している。
アニメのキャラにホシノ・ルリがいる。口癖のひとつが馬鹿ばっかり。彼からの他人はそんなものだったと思う。

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Posted by ブクログ 2014年05月27日

眼球譚でバタイユの小説を読み、今度はバタイユその人の人物と思想についての本を繙く。入門…のわりに難しい、と言うのが正直な感想である。哲学や思想なんかは好きだけど、あまりにも知識がつまみ喰い過ぎて、わからない言葉が多かった…。哲学入門とかあったら読んだ方が良いかもしれない。バタイユの浮遊感が好きだ。元...続きを読む々、私自身が浮遊している性質だから、なんとも言えない浮遊感に親近感が。今まで、バタイユ=エロティシズムの印象しかなくて、何か変態なフランス人のおっさん(←失礼/笑)というくらいの認識だったが、それを改めるには十分だった。そして、どうでも良いけどバタイユ氏結構イケメンである。
次は、バタイユの書いたものを再び読もうかな。

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Posted by ブクログ 2012年05月07日

入門らしくバタイユ初心者の自身にとっては非常に読解しやすかった。
昔ほどバタイユに興味が持てなくなったのでレビューはまた再熱した頃に。

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Posted by ブクログ 2011年08月19日

現代フランスの特異な思想家バタイユを、とくにニーチェ、ヘーゲルと対比させつつ解説している。

バタイユは、理性的なものを引き裂いて非理性的なものが現出する瞬間を重視する。彼の思想は、そうした瞬間に生じる至高的な体験に基づいている。ただしそうした至高的な瞬間は散発的であり、現出すると同時に解消される運...続きを読む命にある。

この点で、バタイユは、ニーチェの「力への意志」を批判する。「力への意志」は、つねにみずからを高めることをめざす「力」(puissance)だ。バタイユが主張する「力」(force)は、それが現出するや否やただちに異議申し立てを受けなければならないような、「弱い」力である。そうした力の現出する一瞬に賭けることを、彼は「幸運への意志」と呼んでいる。

またバタイユは、ヘーゲル=コジェーヴの弁証法的な総合のプロセスから逸脱するような力が存在することに眼を向け、そうした力の現出を、文学や芸術の内に見ようとしていた。

本書は、きわめて明晰な言葉で書かれたバタイユの入門書だ。ただしバタイユに惹かれる読者には、そうした明晰さが必ずしも肯定的に受け入れられないのではないだろうかと、余計な心配をしてしまう。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

「大人は、「行動」を第一に重視するから、自分のなかの子供を悪とみなし極力抑圧しておこうとする。子供らしさを発露させたならば、とても「行動」など実現できはしないのだ。そして大切なのは、大人のなかの子供は、発露されると、抑圧されてきた分、子供の無垢な遊びからは想像もつかない恐ろしさを呈するということであ...続きを読むる(220)」…バタイユ難しい。倫理嫌いの自分にはハイデガーとか出てきた時点で頭が硬直する。この倫理恐怖症もなんとか治らないものか。

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