あらすじ
世界に殺す者と殺される者がいるとしたら、自分は殺す側だと自覚する少年「僕」。もっとも孤独な存在だった彼は、森野夜に出会い、変化していく。彼は夜をどこに連れて行くのか? 「僕」に焦点をあてた3篇を収録。
「GOTH」シリーズ
シリーズ1冊目:「GOTH 夜の章」
シリーズ2冊目:「GOTH 僕の章」
シリーズ3冊目:「GOTH番外篇 森野は記念写真を撮りに行くの巻」
※「GOTH 夜の章」と「GOTH 僕の章」は、「GOTH リストカット事件」を改題した書籍です
※「GOTH番外篇 森野は記念写真を撮りに行くの巻」は、「GOTH モリノヨル」を改題した書籍です
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Posted by ブクログ
過去に単行本で読んだものを文庫で再読。
単行本とは収録順が変わってるのですが、「リストカット事件」は序盤に置いてほしかったなぁ……
夜の手首にリスカ跡があると知ってて読むのとここで初めて知るのではイメージの鮮烈さが変わってくるので
Posted by ブクログ
(リストカット事件)題名を回収する、現代的な物語だと思った。それを20年以上前にやっているため先進的だなと。ただ、(声)でも明かされるように、主人公は森野に対して、執着があるはずである。なのに、殺されそうになる森野を見過したのは、解せなかった。みたことないタイプの犯人像で面白かった。異常な手に対する執着に、親しみと哀れみを感じてしまった。
(土)やっていることは狂っているのに、犯人のその孤独感と哀れさに終始同情してしまった。主人公の全能感が半端なかった。憧れも抱いてしまった。ネタバレになるがおそらくこれが、(声)の叙述トリック、ミスリードに繋がるのだろう。犯人の悪の魂が浄化されたのは良かったが、一緒に埋まる恋人はよくわからなかった。全員狂人。
(声)一番面白かった。まんまと引っかかった。ミスリードの仕方が巧妙。しかも前編から通して、主人公のキャラクターは一貫されているのが素晴らしい。全てに整合性がとれていて、納得感があった。本でしかできないトリック。姉と妹の関係も、前編の(記憶)と類似するところもありまさに、集大成のような物語だった。ただ、サイコパス同士で同じクラスにいた時、気が付かなかったのだろうか。そこは不思議だった。あと、流石にもう新しい叙述トリックのようなものは見れないのかもしれないとも思ってしまった。とても面白かったが、オチに既視感は否めない。
(まとめ)終始、登場人物の世に対する異常な執着の有無に魅了された。世界観が癖になる。著者がライトノベルをたくさん読んでいるということで、心理描写が明快で、読みやすかった。登場人物も同世代であるため感情移入がしやすい。彼らの冷静さに憧れもあった。著者がこの小説を書いたのが22、3歳ごろということで奮い立たせられた。