【感想・ネタバレ】青鬼のレビュー

あらすじ

超人気ホラーゲーム「青鬼」公式ノベル化!原作者nopropsのもとに執筆・黒田研二(「真かまいたちの夜」シナリオ担当)イラスト・キャラクターデザイン・鈴羅木かりん(コミック「ひぐらしのなく頃に」)といった豪華制作陣が集結!≪あらすじ≫転校生のシュンは、化け物が現われると噂される<ジェイルハウス>の前で同級生らと出会い、不気味な洋館へと足を踏み入れてしまう。響き渡る怪しげな物音。こちらを覗き込む血走った目玉。突如、転げ落ちる甲冑の頭部…。恐怖に駆られた中学生六人は、建物から逃げ出そうと玄関に向かうが、なぜか扉はびくとも動かない。「ねえ、シュン君。もしかして私たち、ここに閉じ込められちゃったんじゃないの?」脱出を試みる彼らに、この世のものとは思えぬ巨大な青い影が忍び寄る。未知なる生物か? あるいは、去年の暮れに事故死した元クラスメイト<直樹>の亡霊か? 青鬼に捕まれば殺される――史上最悪の鬼ごっこが今ここに始まった!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

シュン達は化物屋敷と噂されるジェイルハウスの中を逃げ惑っていた。捕まれば、あの化物に食い殺されるに違いない。建物から逃げ出そうと玄関へ向かうがドアは固く閉ざされている。果たして、彼らはこの屋敷から見事逃げきる事が出きるのだろうか……。

***

有名な脱出系フリーホラーゲームのノベライズ版。ゲームの青鬼を下地にし、映画や漫画など様々な媒体で活発に発信されていたのは知っていたが、小説が存在していたことは知らなかった。
表表紙と裏表紙を見るとゲームに登場するキャラクター以外に見慣れない登場人物が二人いるのが分かる。ややオリジナル要素が入っているのだなと思い読み始めると、結構がっつり内容が違っていて驚いた。まず、主人公が『ひろし』ではなく表紙にいる黒髪の少年『シュン』だったこと。物語の挿入部も登場人物の設定もだいぶ違っており、青鬼らしさが出てきたのは館にたどり着いた後だった。思わぬ展開に面食らったが、なかなか新鮮で面白い。青鬼は一つのバージョンをプレイして怖くてそれでやめてしまったが、初代からやっている人はニヤリとする設定もあったかもしれない。館の中に入ってからは、青鬼にいつ捕まり食い殺されるかという緊張感が常に漂い、ハラハラしながら読んでいた。原作と違って完全にグロテスクなパニックホラーとして書かれているので、謎解き要素がほぼなかったのが残念だったが、登場人物の背景やどんなことを考えているかという部分が(この小説内の設定で)掘り下げられており、ゲームとは別の意味でのめりこみ一気に読み切ってしまった。
一応結末を迎えたが、残っている謎も気になる点もあり、かつ不穏な終わり方だったので、平和な結末を迎えるまでは遠い道のりのようだ。ゲームのコアなファンが受け入れられる小説かどうかはわからないが、(さらっとやったことがある自分ですら、なんだそれ、となった部分があったので)青鬼を踏襲したこういう作品だと思って読むと十分楽しめると思う。あと、割と人体が徹底的に容赦なく破壊される描写が散見されるのでグロが苦手な人は要注意。そのあたりは原作沿いだったな。

0
2021年03月06日

「小説」ランキング