あらすじ
学園のトラブルは、おれたちが収める!
桐野一寛は、母校の珠城学院高校に新任体育教師として赴任した。用務員の「あらじい」荒井にある日、声を掛けられる。荒井の店・もつ焼き「あらい」には先輩の教師仲間と向かい、そして教頭が店に揃ったとき、「今回のミッション」について、話が始まった……。
どうやら、このメンバーは学内の様々なトラブルを、「子どものため、学園のため」表沙汰にならないように解決しているようなのだ。
教師と生徒の母親が不倫? 近所の高校から決闘状が! 校長を狙った殺人未遂か? 生徒のいじめで先輩教師が辞める!
数々の事件に、一寛ことイッカンは、使いパシリとして奮闘する。
そんなイッカンにも、在校時に辛い想い出があり、そして学内に想いを寄せる女性がいた。
若き教師イッカンと個性的な教師仲間が、活躍する痛快書き下ろし小説。
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Posted by ブクログ
やっぱり学校物はいいなあ。物語云々よりも、教育ってだけで食指が動く。設定が少し特殊だったけど、要約すれば居酒屋で学校の問題についてあれこれ話題にしながら、ちょっとだけ問題解決のために動き出す教員集団の話。ただ、単純に学校生活だけを取り上げて、もっと微細に描き出すだけでも十分おもしろいものが書けるんじゃないかなあ。好感が持てたのが、この著者が生徒に対して温かいところ。学校の様々な問題を、教員が教員に見出していくところに、感心した。まさにその通り!この人、元教師だったのかしら?事務員との絡みは、全くいらないと感じました。
Posted by ブクログ
謎解き要素は大して面白くないけど生徒想いの教師たちはそれぞれ個性的で魅力的だった。
よく、練習でできないことはゲームではできない、って言うでしょ。あれはウソ。間違いね。出来るよ。必ずできる。ゲームでは実力以上の力が出せる。それが人間の不思議な力。フットボールのタックルはとても危険だから、練習では軽くタックルする。ハードなタックルはマシーンを使ってやる。でも、日本では味方同士でハードなタックル練習をしていて、ボクはびっくりしたね。仲間をケガさせたらどうするの。おかしいね。日本人は真面目だから、練習で全てをやろうとするけど、選手たちの不思議な力をゲームで引き出すようなコーチが優秀なコーチよ。ゲームが始まれば、選手はすばらしいハードタックルを見せるんだよね。