あらすじ
小学生の間で空前のブームとなっているゲームソフト「ライフキング」。ある日、そのソフトを巡る不思議な噂が子供たちの情報網を流れ始めた。呪われた世界を救うため、学校で、塾で、子供たちの戦いが始まる。そして最後に彼らが見た「キング」の正体とは?発表当時よりセンセーショナルな話題を呼んだ、著者圧倒的代表作。
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Posted by ブクログ
1988年の小説。インターネットやスマホが世にはびこっていない時代が舞台。
「ライフキング」というゲームが空前のブームになり、すべての子供たちが夢中になっている。そのゲームの攻略法やバージョンの違いなどの情報を交換するネットワークが子供たちの情報交換の場となっている。そのネットワーク上に噂が流れ始める。死がまとわりつく噂が。この呪われた世界を救うため、子供たちが立ち上がる。
ゲームの世界と現実の世界が交錯する展開にしびれる小説。
子供の視点で語られる点もユニークだし、彼らから見た世界観の描写が、郷愁をさそうようで、昔はもっと直観的でシンプルに世の中を見ていたことを思い出す。
また、死について考え始めたのは、いつ頃だろうか?死に対する子供ながらの漠然とした感覚を上手に表現されている。
現代社会をある意味予言したような小説だと感じた。