【感想・ネタバレ】夕萩心中のレビュー

あらすじ

時は明治末期、政府重鎮の妻・但馬夕とその家の書生・御萩慎之介との情死事件は起きた。現世では成就できない愛を来世に託した二人の行為を、世人は「夕萩心中」ともて囃したが、その裏には驚くべき真実が隠されていた……。日本ミステリ史を美しく彩る〈花葬〉シリーズ3作品に、ユーモア・ミステリの傑作連作「陽だまり課事件簿」を併録。流麗なる連城“世界”に酔う!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『戻り川心中』に続く花葬シリーズ三作。明治大正の情緒ある背景に女の気迫や美しさがよく映え、息を潜めて眺めていたくなる。特に表題作は哀切に満ち、儚く花びらを散らすように生きた女の愛と執念を感じた。最期のとき、夕はどんな気持ちだったのだろうと思いを馳せる。
後半に収録のユーモアミステリ連作はガラッと作風が違い驚くのだが、陽だまり課の連中のキャラクターが良く微笑ましく読んだ。

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2021年05月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「花緋文字」「菊の塵」
ひきこまれてあっというまに読んだ。
読みごたえがあっておもしろい。


特に「花緋文字」。

夏目漱石「こころ」の、先生の独白のような語り口調で
妹の名前が三津というのが、遠藤周作「わたしが・棄てた・女」の
森田ミツ (←学生の時に、ミツの名は罪(ツミ)を逆さにしたもので、主人公吉岡の罪を背負って死ぬ意味が含まれていると聞いた) をも彷彿とさせた。


タイトルの根本の意味を知りたくて「緋文字 (講談社)」「緋文字 (岩波)」「緋文字 (ハヤカワ)」も読む事に。

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2011年01月13日

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