あらすじ
ここ数年、障害者福祉の世界では利益優先の事業者が多く出現し、利用者・家族・スタッフの人生や生活が狂わされるケースが増えている。背景には「施設から地域社会へ」という国の政策があるが、参入ハードルは低く、不正のチェックは追いついていない。その隙を突いて税金と利用者を食いものにする事業者やコンサルが現れ、社会保障費をますますひっ迫させているのだ。障害者の就労支援、高齢者介護、精神科の訪問看護、ホスピス型住宅・・・・・・巧妙な福祉ビジネスの実態と制度の問題点を徹底追及する。
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Posted by ブクログ
ウシジマくんを読むならこれも読んだ方がいいんじゃないかな?と思った。読んでて少し体調悪くなったような気持ちになった。読みやすい。稼ぎたい悪人たちの倫理観の無さを知れて社会勉強になる。
Posted by ブクログ
はっきり言って引くほどやばい。読みながら「やばいな」という声が思わず出ていた。内容はネタバレを入れる。
特に福祉職の方は是非読んでみて欲しい。社会的意義がある、いい本。とはいえ、著者の方も書いているが、社会に対しては意義深いものの、読むとかなり辛い気持ちになるので、メンタルが安定しているときに読むことをお勧めする。
確かにこの本は、読むとすごく元気が出て「明日も頑張ろう!」みたいに思える、やる気の出る本、とかでは全くなく、むしろ、社会に対して激しい怒りを抱くタイプの本。この問題については、本当に本気で取り組む人が出てきて欲しい。
---以下、大雑把なネタバレ---
何億円何万円儲かりますという詐欺かと思うような誇大広告を打って利用者を集め、利用者さんの食費を削って虐待しひどい目に遭わせる。あまりにも理不尽。特に取材されていたのがグループホーム「恵」の内容。行政も人数が少なすぎて、乱立するものすごい数のグループホームや福祉施設すべてに、チェックが全部は追い付いていないという。
休憩ばかりで、ほとんど仕事も与えられないような環境であったり、30分の訪問看護で利用者さんと一切会話しない環境だったり…といったことなども書かれている。
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こういうのに遭わなかった自分は恵まれているなとも思った。
良い意味でかなりジャーナリズム的ではある。内容も共同通信で20年近く福祉を取材した記者が書いている。
Posted by ブクログ
株式会社が障害福祉の制度報酬ビジネスを最大限にハックしようとすると、容易に不正が起こるのだな、と思う。
本来はそれを監督しチェックするところまでセットで営利企業にも門戸が開かれると言うことが望ましかったが、それに対してどうにもリソースが足りていない状況。
日本という国の、福祉サービスを公共で提供することに関しての、リソースの限界を感じる。
Posted by ブクログ
これは制度の話というより、現場の実態の話です。
そして、今回表に出てきたような話は、正直まだ氷山の一角やと思っています。
私自身、福祉の現場に長く関わっていますので、こういう話を聞いても「そんなことあるんや」と驚くような内容ではありません。むしろ現場を知っている人間からすれば、「まだこの程度か」と感じるくらいです。
制度には当然ルールがあります。ただ、ルールを作れば、それをどう解釈するか、どこまでなら通るのか、抜け道はないのかと考える事業者も出てきます。
行政も、すべての事業所を四六時中監視できるわけではありません。だから現実には、細かいところまで完全に取り締まるというより、明らかに悪質なもの、問題が表面化したものから対応していく。そういう構図にならざるを得ない部分はあると思います。
そうなると、制度を作る側と、それをかいくぐろうとする側とのいたちごっこになります。
でも、本来そこを競う話ではないんです。
福祉事業者が知恵を使うべきところは、「どうすれば制度の隙間を突けるか」ではなく、「どうすれば利用者にとってより良い支援ができるか」というところのはずです。
報酬が取れるか。
加算が取れるか。
このやり方なら行政に指摘されないか。
そこばかり考え始めたら、福祉は簡単におかしな方向へ行きます。
だからこそ、私たち現場の人間は何度でも原点に戻らなければならない。
「この制度は何のためにあるのか」
「この支援は誰のためにやっているのか」
制度を守ることは当然です。
ただ、それ以前に制度の趣旨を守る。
そこを見失ったら、書類上どれだけ整っていても、私はそれを良い福祉とは思いません。
結局、最後に問われるのは、制度をどこまでうまく使ったかではなく、その仕事が本当に利用者のためになっていたのか。
私はそこだけは、現場として絶対に忘れたらあかんと思っています。