【感想・ネタバレ】おじさんの塀 古山フウ短編集のレビュー

あらすじ

通学路の途中にある、斉藤さんの家の塀。
小学生のゆうたは、ある日、子供たちがそこに落書きをしている現場を目撃する。

「さいとうさんへ
カベのらく書き 消すの手つだいます」
――勇気を出して手紙を書いたゆうただったが、待てど暮らせど返事は届かない。

不安に駆られたゆうたが、意を決して斉藤さんの家を訪れると……。

人と人との繋がりを、どこまでも優しく、温かく描き出す表題作ほか、
Xで9万いいねを獲得し大反響を呼んだ
読切版『河童のパキチ』など、珠玉の全6編を収録。
心の奥底をじんわりと満たす、著者待望の初短編集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

インスタグラムでたまたま目にとまって、試し読みしたら内容が好みだったので購入。河童のパキチという別の単行本の始まりの物語も入っている。作者さん、絵が大胆で個性的なので男性の方かなと思ったけど、子育て中の女性の方で親近感。子育てしながら、こういう情緒的な絵本のような、心に語りかける漫画を描けるってすごい。お母さんの優しい視点が入るから、とても優しい物語になっているのかな。

表題作の「おじいさんの塀」は、家の壁にいたずらがきされてしまっているおじいさんのことを気にしている優しい男の子のお話なのだけど、男の子とお母さんのやりとりがとても優しくて好きだった。普通なら「おじいさんにはかかわらないの」とか言ってしまいそうな気がするけど、きちんと町内に住んでいる人のことを把握しているから、おじいさんにお手紙を書くのも止めないし、遊びにいくのも止めない。子供のやさしさを止めずに見守っている。

他のお話もとても良かった。パキチのお話は田舎の口減らしのお話みたいで、パキチが河童になる所以はとても残酷なんだけど、パキチののんきな雰囲気とおおらかなやさしさで、恨みつらみの話ではなくて、優しく人間を見守る河童ののどかな話になっている。

最後の「moon drive」で、おばけの横にずっとちょこんと座ってる河童(たぶんパキチ)が、すごいマイペースで面白かった。きままに暮らしているさまがとても良かった。

インスタグラムやネットで試し読みできるので、興味があったらみてほしいなって思った。とても素敵な漫画だったから。

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2026年09月22日

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