あらすじ
安楽死を希望しながらも、長年にわたり申請が通らずにいた小桜纏。プランナーの仕事をしている妻・要のサポートを受けながら、ようやくその権利を得ることができたが、彼にはある秘密があった。そして、その事実を知った要は……。
私たちはきっとどこまでもわかりあえない。でも、「わからない」では終われない。
正しさだけでは向き合えない、ひとりひとり違う“いい最期”とは……?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「大事な人に一日でも長く生きてほしい。それは誰もが持つあたりまえの願いだ」
当たり前のことではあるが、良い言葉だな。
「末期患者の医療圧迫」というのは考えたことがなかったけど、いざ考えると、なかなか深刻な問題だと感じた。
姥捨山やいわゆる間引きの思想にはなるけど、救われる命や改善される症状があるのも事実だろうから、答えのない問いな気がする。
「安楽死」という選択が生む「生への諦め」
これも胸が締め付けられるような感覚を覚えた。
日本人という国民性もある気がするが、選択肢を提示されると、そちらに靡いてしまうため、本来考えもしなかった「安楽死」という選択肢を与えられた段階で、無かった世界の選択の自由とは訳が違うんだな。
巻末にある参考文献の量が凄まじくて、作者の本気度が垣間見えて良かった。