【感想・ネタバレ】教養としてのカレーのレビュー

あらすじ

カレーを知り、世界の解像度を上げる。

京都大学大学院で南アジアの食文化と現代インド料理をフードスタディーズの観点から研究する風雲児「カレー哲学 @philosophycurry」が、歴史・地理・文化・科学の教養をレクチャー。

「本書はカレーの境界線を揺らし、あなたのカレーの常識をじわじわと組み替えることを目指します。(中略)
読み終わった時には、カレーを見て、作って、食べる時の解像度が上がっていることでしょう。そのとき、カレーだけでなく世の中の見え方も変わっていることでしょう。カレーは、世界を組み替えるレンズだからです。それが、「教養としてのカレー」の意味です。」(本文より)

【目次】
第1部 カレーとは何か
1. カレーを定義しない
2. 狭義のカレーと広義のカレー
3. カレーがイギリス料理になるまで
4. 西洋料理がカレーライスになるまで
5. 「ふつうのカレー」の誕生と解体

第2部 インド亜大陸の食世界
6. トウガラシ以前のインド料理世界
7. 「何を食べないか」によって作られる味
8. 日常インド料理の世界

第3部 カレー作りのサイエンス
9. スパイスと油
10. 熱の話――カレー作りに重要なのはスパイスより熱
11. 知覚

第4部 なぜカレーは人生の問題になるのか
12. カレーは人間を利用して繁殖している
13. 瞑想とアヒンサー
14. 撹乱行為としての「遊び」から教養としてのカレーへ

【プロフィール】
清水侑季(カレー哲学)
Shimizu Yuki
インド料理研究者/合同会社東京マサラ研究所代表
1991年、長野県生まれ。東北大学文学部卒業後、ソニー株式会社に入社し、食に関わる新規事業に携わる。退社後、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科に進学し、現在は博士課程に在籍。南アジアの食文化と現代インド料理を研究するかたわら、「カレー哲学」名義で執筆・編集・料理活動を行う。

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Posted by ブクログ

【学びたいこと】
私が最も好きな食べ物はカレーライスである。本書は、カレーへの偏愛をテーマにした一冊であり、何かをとことん愛する著者の本が好きな私にとって興味深かった。
本書を通じて、カレーの教養を深めるとともに、著者のカレーへの思いや魅力を楽しみながら学びたい。

【質問】
Q1 カレーの美味しさとは?
Q2 日本のカレーの歴史は?
Q3 最高の具材は?

【本書の答え】
A1
・おいしさとは「食感」+「風味」
・風味は「味」と「香り」の組み合わせであり、香りには「鼻先で感じる香り」と「口から鼻へ抜ける香り」の2種類がある。カレーは後者の影響が大きい。
・豊かな風味は、スパイスやハーブから生み出される。
A2
・インドの多様な料理を起源とし、イギリスでカレーパウダーが誕生。
・明治時代に高級西洋料理として日本へ伝わり、大正時代には和洋折衷のカレーライスへ発展。
・1952年に固形ルウが誕生し、「普通のカレー」が定着
・現在では、日本式カレーがイギリスやインドへ逆輸入されるほど独自の進化を遂げている。
A3
・本書では「最高の具材」の結論は示されていない。
・なお、カレーの源流であるインドでは、豆が代表的な具材として親しまれている。

【本の概要】
本書は、カレーを歴史・文化・科学・哲学など多様な視点から解き明かし、その魅力を探究するエンタメ性の高い一冊。
著者は、京都大学大学院などで10年以上「カレーとは何か」を研究しているインド料理研究家の清水侑季氏。
・カレーの本質は「油でスパイスの香りを引き出し、具材へ移し、炭水化物とともに味わう料理」である。
・カレーは「植物と油のカクテル」と表現できる。
・カレー粉は30種類以上のスパイスなどからなり、固形ルウは小麦粉や砂糖、塩などを加えることで完成された味わいになっている。
・固形ルウの普及によって創造性は一時的に狭まったが、近年はレトルトカレーやスパイスカレーの広がりにより、多様性が再び生まれている。
・スパイスの魅力は、未知の香りへの好奇心を刺激し、組み合わせ次第で飽きのこない味わいを生み出すことにある。
・カレー作りでは火加減や温度管理が重要であり、スパイスは味見をしながら調整することが大切である。
・美味しさは「生理的欲求」「食文化」「脳への刺激(糖・アミノ酸)」「情報」などで構成され、視覚などの情報も味わいに大きく影響する。

【感想】
・スパイスカレーに興味が湧き、名店を巡ったり、自分でも作ってみたい。
・一つのテーマを深く、多角的な視点で語れる人の話は面白く、そのような知識や考え方を持つ人に憧れを感じた。
・体験談と知識のバランスが良く、楽しみながら読むことができた。

【実践すること】
・近所のスパイスカレーの名店を探して食べに行く。

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2026年07月12日

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