あらすじ
時は大正。鎌倉にある寄宿制の女学校において、地味で目立たない文学少女の早都子は、美しい転入生の夢乃とルームメイトになった。母の情人『セイさん』の援助で入学したが、良家の子女ばかりの中で孤立していた早都子と違い、財閥令嬢の夢乃は苦労知らずの我儘娘。ひそかに書いていた小説を勝手に読まれ、いきなり大喧嘩をしてしまう。だが、小説の存在が教師に知られ、同級生たちの前で窮地に立たされた早都子を救ってくれたのは夢乃だった。実は夢乃の転入には事情があり、彼女もまた孤独や苦悩を抱えていた。次第にお互いを理解するようになった二人は、息苦しい家庭から離れた場所で夢を語り、友情を育んでいく。しかし、運命は少女たちに残酷な試練をもたらし――果たして、早都子と夢乃の友情の行方は・・・?
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Posted by ブクログ
香月せりかが2026年に書き下ろした長編小説。鎌倉にある寄宿制の藤見女学校を舞台に地味で目立たない文学少女の早都子と美しい転入生の夢乃が友情を育むシスターフッド作品。大正×鎌倉×女子寮というキーワードと表紙イラストからキラキラしたお話かと思ったら、かなり重めなお話でした。主人公2人を取り巻く大人たちが寮母のキエさん以外、全員クズすぎです。経済状況は別にして、家庭環境が似ている2人が少しずつ打ち解けていく展開は王道で期待を裏切りません。震災や戦争の影響で、2人がどうなってしまうのか最後までハラハラしました。