あらすじ
働いて働いて働いて働いて働いて、
収入を伸ばし、貯蓄を増やし、経済最優先の社会の中で、
成長と労働ばかりが求められてきた。
私たちは、「お金信仰の時代」に生まれ育った。
・どれだけの資産があれば人は幸せになれるのか?
・売れないものには価値がないのか?
・経済成長すれば私たちの暮らしは豊かになるのか?
投資家やバンドマンとして、金融界のみならず国内外のパンク・シーンや多種多様な地下カルチャーを渡り歩いてきた著者が、 そこで培ってきた独自の視点でひとつひとつの疑問を解き、 貯蓄でもなく、選挙でもない、新しい選択肢を提示する。
『くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話』(6刷)で話題をさらった、 ヤマザキOKコンピュータの最新作。
今度こそ、くそつまらない未来は変えられる。
お金信仰が終わったあとの時代で、 何を指針に生きるのか?
まだ名前の付いてない、新たな時代へと突き進む私たちのための入門書。
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Posted by ブクログ
お金信仰さようならだなんて、そんなのわかりきっているんだけどねえ、みたいな気持ちで読みはじめて、現に書かれていることは特段めあたらしくはなくて、既に考えたことのあることがらもたくさんあったのだけれど、なぜかやたらひとつひとつに説得力があって、これまで理論として抱いていたものたちが、急に実際の感覚として「あれ、確かに?!」と実感されて、そうしてはじめて気づかされたのが、確かに全体的な骨子としてはめあたらしいことはないというか、誰もがそりゃそうだよと頷けることなのだけれど、その主張をささえる細部のエピソードとか理論とかが、誰もがぼんやりと考えるけれど真剣に向きあったことのない感覚を実感に引きあげるための、絶妙な新鮮さを帯びている、ということで、われわれはお金とか仕事のために生きているわけじゃないという、ありふれて、それゆえなんの刺激ももたらさずに素通りされてしまうような言説が、大阪の商店街の活気主義という視点を得ることで、急速に「お金のために生きているわけじゃないんだった!」という内側からわきあがるような納得感をあたえてくれたり、地域のイベントで大企業の飲み物を提供すれば大企業だけが儲かる、という話から、(くそ暑い夏──それ自体が資本主義のもたらしたものであるけれども──に自販機で安価にスポーツドリンクが買えることはそれはそれでありがたいけれど)身近なひとや場からものを買う意義ってそういうことか、とやはり実感を得られたりして、貨幣への信頼なんて歴史的産物に過ぎないのに(ぼくの場合は「稼ぎたい」ではなく「お金のないのがこわい」が強いけれども)やたらそれにこだわっていたなあ、お金はよりよく生きるための手段なんだよなあ、と、世間で何兆回と言われて自身でも何百回と考えてきたことがらがはじめて体感されて、本を手にとったときからずっと目にしている「お金信仰」というそれ自体素通りしてしまいそうなキーワードに対してようやく、「確かにこれは信仰だ!」と思わされたのだった。さまざまの本を読んだりひとに会ったり土地に出向いたりしてああでもないこうでもないと考えていたことが(もちろんたくさんの課題もまだ山積しているけれど)ひとつの突破口を得た気がしている。