【感想・ネタバレ】フェイルセーフのレビュー

あらすじ

著者待望の第2歌集。
前作、『光と私語』(2019年)は、短歌界にとどまらず大きな話題となり、第54回造本装幀コンクール読者賞受賞、日本タイポグラフィ年鑑2020入選を達成。
現代における都市の浮遊感にいっそうの磨きをかけて書き綴る圧巻の歌群。

――収録作品より――
鈴の音がするのは鈴をつけた猫 見たことはないけどたぶん白
自販機はみな道の面を向いて立ちわたしの帰路を照らしてやまず
見晴らしの良いところまで歩くとき、上から見えてくるのも景色
歳月は、それからここにある力 誰かの締めた蛇口の固さ
終日をやることのない人間が座ったままで運ばれてゆく

多くの人が長い年月をかけて育んできたこの詩形で、優れた短歌や面白い歌集がこれだけ世間に溢れていても、いまだに自分しかできない表現の余地が残されている――(「あとがき」より)

装釘・本文レイアウト:山本浩貴+h(いぬのせなか座)
写真:篠田 優「Fragments of the place 2017-2019」

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Posted by ブクログ

装丁のつるつるとした手触りがすき。
前作に比べると、疲労感のある主体が気になる。
透明感のある言葉よりも、すこし脅迫めいた言葉のほうに詩としての説得力を感じた。

以下気になった歌。



人間はすぐにふえない 明け方の 水道水を甘いと思う

傘は傘立てに荷物はクロークに 馬をくれたら王国をやる

雨の夜のバスからなまがわきのにおい。国なら別に滅んでもいい

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2026年05月16日

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