あらすじ
「そなたの婚姻が決まった」
レヴァーゼ王国・第六王女ウエンディは、姉の身代わりで『野蛮』と揶揄される国へ人質のように嫁がされることになった。
生まれてから15年間、存在ごと忘れ去っていたくせに?
放置しておきながら、『呪われた子(無能の駒)』扱い?
だから前世の記憶があるウエンディは憤り、決めた――祖国をぶっ潰すと。
「これが復讐とは――誰も気づかないでしょうね」
無能王女を演じ、登場人物すべてを驚愕させる復讐譚、開幕!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
楽しめた!
失うものがない人は本当に強い。
ウェンディの復讐が、他人の感情を利用せず、巻き込
まず、自分だけで成し遂げようとしたのが良かった。
転生モノで、前世の知識は役立ったけど、それよりも
ウェンディという少女に強さを与えたというのが良い。
転生がメインではないというのも◎。
そのままのウェンディを受け入れたアウリラ国王一家
は、皆温かくて、愛情いっぱい。
来世に幸せな幼少期を…ではなく、シリルとの子供を
愛情いっぱいで育てることでもいいんじゃない?
クスッと笑える部分も多々あって、楽しめた。
匿名
面白かった。星⭐️10個くらいあげたい。
ただ、ひとつ納得いかないのは、王の子供が書かれているように完璧に忘れられる事があるだろうか?と言うところ。
組織としてあり得ない。
まあ、そんなクソ組織かつ、国のありようだから近い将来に滅びて当然とは思うけど。
あぁ
ホッとした。
良かった、ウェンディちゃん、生きててくれて。
ザマァ、なんて言葉が流行っているけれど
彼女の道は悲しすぎる。侍女さんと仲良くね。
スカッと
WEB版より加筆されてより丁寧になっていた!
最後の断罪はウェンディがカッコ良く胸熱でした!
番外のオリーブの話も王妃様の人物像が表れて良かった。
匿名
読み応えのある復讐譚
読み進めていきながら、Web版よりも物語に厚みが増しワクワクが増え、その奥行きもさらに深くなり主人公への哀切さも増して涙し、とてもとても大満足な読了でした。ありがとうございます。R指定シーンはないけれどもめちゃくちゃ痛快です。そしてその背景に横たわる虚ろさが哀しくて堪らない物語です。お勧めです。
Web版と大きく異なるのは、主人公が毒を服薬しようとするクライマックスシーンの展開でしょう。書籍版はWeb版よりもドラマチックになっています。どっちの展開も好きです。 主人公のうつけっぷりは戦国のあの武将を、そして表紙絵の鳥はメーテルリンクのあの物語を想起させてくれて、さらに深みを感じられました。
あとがきで作者様が担当編集者様へ感謝の言葉を綴っていましたが、一読者(いわゆる読み専)としましても、心からの感謝を。本当に佳き編集だったかと(偉そうにすみません)。何と言うか、久々に作家さんと担当編集さんの二人三脚で作り上げた良書と感じられました。惜しむらくはWeb版で書かれた生国の宰相のエピソードが書籍に収載されていないことです。
誤字脱字すらろくにチェックされず書籍化に伴い文字数増のみを求められそれを番外編で嵩増しし本編は物語の展開の検討すらされずに販売されたであろうと推察される書籍が散見される昨今、紙本で育った者からすると、本書は書籍として販売するという矜持が感じられて大変好ましく嬉しかったです。さすが出版の雄、ありがとうございます。
そして挿絵も物語に合っていました。初めての絵師様ですが、綺麗なタッチで好きな絵です。構成や構図も良かったです。王家の家族の肖像画と主人公の姿絵(一人)との対比が、その色遣いから物語の先を予見させられます。さらに登場人物の紹介が、コミックではかねてからある紹介の仕方を本書では取り入れているようで、それも良かったです。
面白かった
1冊完結の本で、ありがちなざまぁものでもなく、主人公の心理描写が丁寧に描かれていて、苦しさや切なさが伝わってきます。中だるみすることもなく一気に飲み進みられました。
主人公以外の人生について触れられた部分も、こんな気持ちで仕えていたのかと思い、2度目に読むときは、そこを踏まえて改めて読みたいなと思いました。
雪乃がいなければ
確かに雪乃が目覚めなければ、いなかったかもしれないウエンデイ。
そしてずっと彼女を見守ったオリーブやいかされた先の王家の人々がいなければ生き延びることはなかったかも。