【感想・ネタバレ】みんなで進める精神科在宅診療 その考え方と実践例のレビュー

江畑敬介

生活状況を見ることができる在宅診療は、入院・外来治療より的確な治療が可能となることも多く、また、通院困難・拒否、受診拒否のケースへのアプローチとして極めて有用である。本書は、精神科患者への在宅診療の臨床的意義や技法をわかりやすく解説するとともに、様々なケースを示し、保健、医療、福祉機関との連携による、有効なアプローチ、治療、支援を探る。精神科在宅医療に携わるすべての方へ！

[ブクログ · ★★★★☆]

現在においても精神科病床は減りつつあるが、今後、さらに減ると地域でいかに支えていくかがポイントになると思う。現在においても身体新患や高齢化して通院できなくなった人は訪問診療に移行しており、また認知症で通院できない人も訪問診療へと移行していくと思われる。また未治療であるがひっそりと地域でクラス人や引きこもりの人など、今後、求められる分野である。著者はベテランで高名な方であるが、ベテランの精神科医がこのような著書を書かれることに意義があると思われる。類書が少ない分だけ読んでいて納得ができた。