あらすじ
深山とのあまイチャな日々に勉強が手につかない七瀬。
テストで赤点を取り補習になった危機感から
補習期間の2週間は会わないと深山に宣言する。
寂しさに耐える日々の中で現れた、深山のトラウマの元凶・百槻(ルビ:どうづき)。
「男同士の恋愛なんて、早めに見切りをつけたほうがいい」
深山の将来に邪魔な存在だと言われ、とまどう七瀬。
トラウマがフラッシュバックして混乱する深山。
深山のために「見切り」をつけるべきか、それとも――。
七瀬が下した最後の決断は!?
【本アイテムは、電子共通の描き下ろしマンガ付きです】
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Posted by ブクログ
〝ねぇ深山。不安になるくらいならもっとちゃんと束縛して離さないでよ(七瀬)〟
Eros度★
おやおや。恋人になれば、もうすれ違わないとは限らない。甘い時間を重ねてきた深山と七瀬の前に、会えない寂しさ、消えない過去、別々の進路という現実が立ちはだかります。いったん満たされた二人だからこそ、失う怖さが生々しく迫る構成が実に巧みです。
七瀬は自分が深山の将来を邪魔するのではないかと揺れながらも、「俺は自分の気持ちに責任持ってる」と相手のいない場所でも好きを貫く。その強さに、内向的で自己評価の低かった彼の成長が見えて胸が熱くなりました。一方の深山は、「大事にしたいんだよ」と願うほど過去の傷に縛られ、素直に求めることができない。不器用な愛情が、ときに七瀬を遠ざけてしまうのが胸を締め付けます。
そんな二人の愛が最も鮮やかに重なるのが、「不安になるくらいならもっとちゃんと束縛して離さないでよ」という七瀬の言葉。深山の独占欲を恐れず、むしろ丸ごと欲しがる天然魔性ぶりがたまりません。それを受けた「よそ見したら怒るよ」も、重さを隠さなくなった深山の変化として最高です。
触れ合う場面も、刺激だけでなく心の距離を映すもの。「俺が一生面倒みるよ」に欲望と保護欲、未来への覚悟が同居しています。言葉が足りない深山が差し出す“証”と、そこに込められた想いも美しい。友達という安全な関係を越え、恋人であり続けることを二人自身が選ぶ。タイトルへの答えまで端正に組み上げられた、熱く愛おしい完結巻です。