あらすじ
ハルピュイア、ヴァンパイア、オーガ――数多の精霊たちが集うこの国において唯一絶対のもの、それは『力』。ゆえに、ここで成り上がるには闘技者となり『力』を示さねばならない。
血気盛んな闘技者の中で、絢爛豪華な紅色のドレスを翻し戦う一際麗しい少女――”彼”の名はリオ=カーマイン。何の能力もなく最も低い身分にある人間ながら、たゆまぬ鍛錬の経験則は未来視に迫り、その身と巨大な軍用大剣ひとつで、上位の精霊とも渡り合う! ”女装の麗人”が精霊たちの常識を覆す!
「見ていてください。僕はこの大陸で一番の闘技者になります」
これは、最弱の少年が最強の英雄へと至る活躍譚!!
※本作品の電子版には本編終了後にスニーカー文庫『極めて傲慢たる悪役貴族の所業』(著:黒雪 ゆきは イラスト:魚デニム)のお試し版が収録されています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
華やかなタイトルやビジュアルの印象とは対照的に、かなり苛烈な社会構造を土台にした内容だった。リオという主人公の立場が最初から厳しく、その中で一歩ずつ活路を探していく過程に強く引き込まれる。物語の魅力は、闘技の熱さだけでなく、身分・種族・政治が複雑に絡み合う緊張感にもある。ディアやエミーとの関係性は単なる補助線ではなく、リオの選択に重みを与える要素として機能していて、読むほどに人物同士の距離感が効いてくる。全体として、逆境の中でも折れずに進む主人公像と、世界の不条理に抗う手触りが印象的だった。派手さだけではなく、泥臭さや痛みごと物語を味わえた感じ。