【感想・ネタバレ】kotoba 2022年春号のレビュー

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Posted by ブクログ

 2020年、「PartⅢ」が公開30周年を迎え再編集版が製作された折、監督のフランシス・F・コッポラ、アル・パチーノにインタビューしたものが冒頭に再録されている。保存版として、これは貴重。

「ソフィアに不当に放たれた批判も私に向けられものだと感じていた」

 と語るコッポラ。それが

「皮肉なことに映画で(マイケル・コルリオーネの)娘の命を奪った銃弾はそもそも父に向けられたものであったのと同じように」

 と自分の作品およびその主人公と自らの人生を、かくも重ねて考えていたのかということが分かって生々しい。

 その後の章では「ゴッドファーザーを読み解く」と、多彩な執筆陣が思い思いの視点から作品を分析していく。
 内田 樹の「『ゴッドファーザー』と『北の国』から」はちょっと面白い切り口だったがやや尻切れトンボ、町山智浩の「マフィア帝国の興亡」は、過去にもいろんなところで語れている実社会と作品の符合だ。マーク・ピーターセンの「名セリフから観るゴッドファーザー」は、ちょっと良いお勉強になる。

 「ゴッドファーザーを愉しむ」という章では、「マフィアとスーツ」「ゴッドファーザーの食卓」「三部作に張りめぐらされた音楽の連接」「移民としてのゴッドファーザー」とさらに作品から拡がる世界を語り尽くす。これぞ映画の愉しみというところか。
 まだツマミ読みしかしてないので、また追々、楽しむとしよう。

 50周年記念のBOXが出る・・・ うー---ん、悩ましい。

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2022年03月15日

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