【感想・ネタバレ】鬼の橋のレビュー

あらすじ

平安時代の京の都。妹を亡くし失意の日々を送る少年篁は、ある日妹が落ちた古井戸から冥界の入り口へと迷い込む。そこではすでに死んだはずの征夷大将軍坂上田村麻呂が、いまだあの世への橋を渡れないまま、鬼から都を護っていた。歴史上の人物、小野篁の少年時代を描いた第3回児童文学ファンタジー大賞受賞作、待望の文庫化。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

こんなに面白いファンタジーだと、いままで気づかずにいたとは不覚。
紹介しないと動かないと思うので、積極的にすすめていきたい。

主人公は小野篁。
井戸から冥界の入り口に迷い込み、そこで、冥界の番人と化している坂ノ上田村麻呂に出会う。
このあらすじだけでもこんなに面白いのに!なぜ!気づかなかったのか!
しかもメインはそっちじゃなくて、人食い鬼の非天丸じゃないの…。

子供達に勧めたいなあ。うまく紹介できるように準備したい。

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2023年11月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小野篁という人物に興味が沸いた一冊だった。

今昔物語等でも篁についての逸話は、たくさん残っているらしく、本書もそれらの資料をもとに伊藤さんが物語に仕立てた作品だ。

自分に自信のない、弱い、軟弱な男子「小野篁」が、義理の妹を自分の不注意で亡くしてしまう。
その時よりあの世の入り口へ、何かと繋がるようになってしまった篁が、征夷大将軍であった坂上田村麻呂や半分鬼である非天丸、父を探して上京してきた阿子那らと関わり、彼らの生き方や考え方に触れる事で成長していく物語である。

篁の成長が、焦ったくも丁寧に書かれていて、父と共に陸奥へ行こうとする場面を素直に受け入れることができた。

六道の辻は、京都へ修学旅行へ行くたびに目にする地名。ここから鬼がくるとは、旅行生も思ってはいないだろう。

中学生でも十分に楽しめる物語。
むしろ、歴史や短歌などを学習している分、物語の世界観を理解する事が容易ではないかと思う。

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2020年06月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ストーリーは全くのファンタジーで少年の成長物語だが、主人公は実在した小野篁。妹を死なせた罪悪感から立ち直り、鬼と少女に鍛えられ、死後も都の守護を仰せつかって「橋」を彷徨う坂上田村麻呂に何度も助けられながら、元服し父を助ける。
敢えて小野篁を主人公にする必要はない気もしたが、元服した後、今度は篁が、田村麻呂を眠りにつかせてやる。このためだったんだね。児童書にしておくには勿体ないな。

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2021年10月01日

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