あらすじ
●NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の中で出てきた短歌・詩をまとめたアンソロジー。
●主人公・舞の幼馴染で、後に夫となる梅津貴司が作った短歌を収録。第一歌集「デラシネの日々」、第二歌集「連星」、随筆集「トビウオの記」より短歌をピックアップ。
●貴司のファンで自らも短歌を詠む秋月史子が、「長山短歌賞」で佳作を受賞した際の短歌から20首を紹介。
●貴司の担当編集であるリュー北條がかつて詠んだ短歌、貴司を短歌の道に導いた八木巌の短歌と詩「白い蝶」ほかも収録。
●貴司が『にっぽん一周、短歌おしえます』の旅で出会った、全国の子どもたちの短歌も!
●「非公式応援歌人」としてSNSでも大きな話題となった俵万智が解説を担当。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』の登場人物たちの詩歌を収録した歌集です。
と言っても、詩を詠んでいるのは、もちろん脚本家である桑原亮子さん。
俵万智さんから現代の紫式部だと称賛された桑原さんの読む詩には、登場人物たちそろぞれの視点があって、とても奥深いと感じました。
これは、読むときの自分の状態によって、心に響く詩が変わっていくであろう作品集。
ふとしたときに手に取って、たまたま開いた頁の詩を読むという風に、ずっと楽しめる詩歌集だと思います。
ちなみに。今の私が一番好きなのは37Pのバスの行き先表示の詩かな?
自分がどこに行きたいのか、どこに向かっているのか。ゴールはどこか。
いろいろなことを考えさせられる素敵な詩です。
Posted by ブクログ
ドラマの登場人物が更に浮かび上がってくるような歌の数々素晴らしかったです。1人の作者が複数の架空の人物に憑依して、詠んでいる、感動しました。
また、ドラマで大きな役割を果たした歌も読める、とても有り難い本です。
役を演じた役者さんが詠むオーディオブックも出して欲しいな。
Posted by ブクログ
朝ドラ舞い上がれがとても面白くて夢中で見ました タカシくん役の赤楚衛二君の澄んだ演技もとても良くそして何より脚本の桑原亮子さんが書いた短歌が、ピッタリとドラマに寄り添っていて本当に素晴らしい思い出です バックナンバーさんたちが歌うアイラブユー共々非常に良い思い出です 記念に購入しました
俵万智さんがあとがき書いてくれていてうれしカッター
Posted by ブクログ
わたしが短歌を詠み始めるちょっと前くらいにNHKで放送していた朝ドラ『舞いあがれ!』では、主人公の幼馴染、のちに夫となる梅津貴司が、短歌を詠んでいた。
貴司は歌人となり、ドラマ内で歌集を二作発表する。
その二冊の歌集からの抜粋。
貴司の短歌に影響され、自らも短歌を詠むようになるファンの秋月史子の短歌賞受賞からの連作。
貴司が教えた小学生の短歌。
貴司の編集者であり、学生時代に短歌を嗜んでいた北條龍之介の若き日の連作。
貴司に大きな影響を与えた古書店の店主八木巌の詩と短歌。
これらすべてを『舞いあがれ!』の脚本家桑原亮子さんが書き分けているというのだから驚く。
桑原さんは学生時代から短歌を詠み始め、宮内庁主催の歌会始めにも参加したことがあるという歌人でもある。
たしかに、詠むキャラクターにより雰囲気が違う。
***
君が行く新たな道を照らすよう千億の星に頼んでおいた 梅津貴司
縫いしものに針の残りてをらぬこと確かむるごとメール見返す 秋月史子
すな山に
トンネルをほる
向こうから
ほる弟と
あくしゅになった
長崎県・小学校二年・立花彩羽
貸金庫みたいだ本は。開くたび預けてあった思い出に会う 北條龍之介
雨薄く張れるマンホールの上を泳ぎきりたる蝸牛の上陸 八木巌
***
残念ながら、わたしはそれほど熱心にドラマの方を見てなかったので、「あの人らしい!」とはならないが、どれも素敵だ。ドラマを見たくなった。
ドラマをリアタイし、ドラマの推し短歌をTwitter(当時)にアップし続けた、日本で一番有名な歌人、俵万智さんの解説も収録。
Posted by ブクログ
桑原亮子さんの詩歌集ですね。
この歌集は、NHKの朝ドラ『舞いあがれ!』の登場人物が詠んだ短歌、詩を集めたアンソロジーです。
桑原亮子さん(1980ー)京都生まれ。脚本家、歌人。
『舞いあがれ!』の登場人物の一人一人の個性に合わせて、詠むのはなかなか至難の技だと思います。
解説の俵万智さんは『桑原さんは紫式部だということだ。「源氏物語」には八百首近い和歌が登場する。ダサい姫君にはダサい歌を、イケてる貴公子にはイケてる歌を、桑原さんもまた、貴司の初心のころからの上達具合を調整しておられるように見えるし、子どもたちの短歌も、それぞれの性格の違いがよく出ていて楽しい。』と絶賛されています。解説も、一ファンを通り越して、熱狂的な短歌解説になっていて、引き込まれます。
桑原さんもあとがきで、俵万智さんとの出会いと交流を喜んでおられて「この詩歌集が、詩や短歌を身近なものとして楽しんでいただくきっかけになることを願っています。」と結ばれています。
短歌を少しずつ親しみだした私にも、この詩歌集は嬉しい楽しい本でした。
Posted by ブクログ
朝ドラ「舞いあがれ!」短歌詩集。
毎朝ドラマに夢中になっていた人にとっては、とてもうれしいアンソロジー。
貴司くん、秋月女史、八木のおっちゃん…そしてリューってこんな歌を詠むんですね!
Posted by ブクログ
連続テレビ小説「舞いあがれ」。
残念ながら途中で見るのをやめたドラマだったが、貴司くんの役柄や短歌、そして演じた赤楚衛二さんには惹かれるものがあったので手に取ってみた。
ドラマでキーとなった作品はもちろん、それ以外にも、貴司くんらしい優しい作品があり、一読できてよかった。
俵万智さんの解説や、脚本の桑原亮子さんによる裏話もあって読み応えがあった。
貴司くんの成長過程がしっかりと作品に反映させられているとのこと、作り手ってすごい。