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Posted by ブクログ
面白かった。ホラー風味のミステリー、ミステリー風味のホラーの両方を味わえるし、めっちゃ真面目に書いてるなっていう印象。理屈付けが丁寧。
「餓鬼の田」
餓鬼とはなにかの話をして、やっぱりなんらかの力があって、スッと恋心が覚めていくのが面白い。
「フーグ」
フーグとはなにかと思ったら、解離性遁走。面白い。そしてオチよ。やけにウォーターベッドが出てくるじゃんと思ったら。伏線の張り方きちんとしてて面白かった。
「白鳥の歌」
スワンソングにそんな意味があったとは。死ぬ寸前の美しい歌声。なるほどな。
黒人のロスの浮かない表情の理由もわかる。ロスさん可哀想すぎ。
病気の声かあ。
「こっくりさん」
遼人の天才的な頭脳によるやらせかと思ったらマジであったという。こっくりさんの新解釈面白い。
主人公は小市民的だし、カッとなって殺しちゃうしで、やばい。
そしてこっくりさんのメッセージは悪意というかなげやりというか。全然励ましじゃないの面白いな。
最後みんな良い景色というか心霊スポットに行って死んだのかな?
沙織さんは気持ちは晴れて死ねたのかな。
Posted by ブクログ
4つの短編集。
・餓鬼の田
20ページ程しかないほんとに短い話なのに、前世の話をまるで自分にあったことのように話す場面で一気に引き込まれた。
不可思議な減少に対する解明は何もなかったが、さっきまであった恋心が一瞬で消えるなんて…
・フーグ
この話が一番好きだった。
フーグとは解離性遁走の別名だが、聞き慣れないタイトルにすることで不気味さが増している。
夢の中の出来事が読み手の目の前で起こっているようなリアルさがあって入り込めた。
また、睡眠という逃れられない時間を毎日毎日恐れながら生きるどうしようもなさ、運命への抗えなさの苦しみも伝わってくる。
最後のテレポートによる死に方もグロくてよかった。
・白鳥の歌
他に誰でもできないんじゃないかという歌声を持った無名の歌手の秘密を知りたかった老人。
どんな特別で過酷な練習をしたのか、または才能があったのかと期待したのに、致死率100%の病気の副作用だった。
そんなことだったのかと体調が悪くなるほど落胆した老人だが、個人的にはその歌手の声の由来が何であろうと聞き続ければいいのにと思い、余り入り込めなかった。
・こっくりさん
普通のこっくりさんとは違うという特別なこっくりさん。
その真実を知っているのは余命半年の遼人だけだった。
4人みんなで仲間だと思ったのに、他の3人は利用されただけ。
まだまだ純粋なお年頃の小学生が時を超えて大人になった拓人に残酷な真実を伝えた場面はその落差にゾッとした。
Posted by ブクログ
ホラーって言うジャンルかなぁと思って読んだけど、別に怖くなかったのでちょっと残念。
「フーグ」と「こっくりさん」が面白かった
・餓鬼の田 ★★★
私も青田と同じく全然全く恋愛がうまくいかなかった時期があったので、その当時読んでたら自分も餓鬼じゃないかと思いそうだなと思った。
・フーグ ★★★★
面白かった!
怖い話ではないが、得体の知れない不思議なキミの悪い話。
瞬間移動って楽しそうやけど、これは嫌やなと。
・白鳥の歌 ★★★
前半は音楽の話で全然全く面白くなくて微妙だった。後半のミツコとメアリーの話は興味深かったけど、そんな言うほど衝撃的な内容ではなかったので、うーんって感じ。
・こっくりさん ★★★★
裏こっくりさんってのが面白かった。
けど、結末はバットエンドのほうがよかったのになぁ〜
Posted by ブクログ
どの話も面白かったけど、怖い感じはせずちょっと予想と違ったかなぁ。
フーグが今時ウォーターベッドと思ったけど、オチでなるほどと。
これは、ウォーターベットじゃなければできないオチだな。
Posted by ブクログ
【収録作品】餓鬼の田/フーグ/白鳥の歌/こっくりさん
「餓鬼の田」美晴は意中の同僚・青田に近づくが、彼は奇妙な宿命を負っていると話す。
「フーグ」フーグとは解離性遁走のこと。行方不明になった作家はどこにいたか。
「白鳥の歌」売れない作家の大西令文は、ノンフィクションを書くよう依頼され、依頼主の元へ行く。そこで無名のソプラノ歌手の伝記を書くよう依頼され、その彼女について調べた探偵の報告を一緒に聞くことになる。
「こっくりさん」小学生の拓矢、遼人、進一、楓が行った「こっくりさん」のロシアンルーレットバージョン。長じて拓矢らはその本当の意味を知る。
ホラーだけど、そんなに怖くない…気がする。