【感想・ネタバレ】川のほとりに立つ者はのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

恋人だった人が理由は分からないが、昔からの友人と殴り合い、意識不明の状態になる。
その不可解な出来事をきっかけに、主人公は恋人について深く知ることになる。
主人公は自分が知っている恋人と、その出来事、そして恋人の家族が伝えてくる印象が異なり何が本当の姿なのか分からなくなる。しかし、恋人の部屋にあった日記を読むうちに、恋人の過去について知っている人と話すうちに表面だけでなく、恋人の内面について知ることになった。
人は自分の認識を信じ、人と接する。それは、本当に表面だけの理解であるがそれが正しいと思ってしまう。その認識は絶対に真実と異なるところがある。それに気づき、そしてそれをなおし、正しく色々なことが判断できる自分でありたいと感じた。

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2024年06月01日

Posted by ブクログ

その人にはその人の事情があるかもしれない。そう想像できる人間でありたい。天音の言動、行動にはいちいちイライラさせられることも多かったが、そう思ってしまうのは私が清瀬側だから?ちょっと運が良かっただけ。相変わらず寺地はるなさんの本は刺さります。

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2024年05月26日

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自分とは違う、自分には分かり得ない部分を、自分の価値観や尺度に当てはめることで"わかったつもり"になることは、自分含め誰しもよくあることなのだろうと思った。そして、よくあること、仕方のないことだからといってその事実から目を背けずに、まずは自覚することから始めてみようと決めた。

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2024年05月12日

Posted by ブクログ

面白かった。
どの登場人物の目線で読むかは、読者によって変わりそうだと思った。
表紙の写真は天音(まお)イメージだろうか。
登場人物の中で篠ちゃんが1番好きかな。

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2024年05月12日

Posted by ブクログ

この本を読むことで、他人の視点や考え方・言葉の捉え方、感情の捉え方について改めて考えさせられました。
外からは見えない障害、自分が知らない障害、学習障害などとの関わり方について勝手に学ばせてもらいました。
障害を持っている方は自分からはその障害のことについて言えないし、言いたくない、レッテルを貼られたくないって思ってる人が多いと思います。
どうしても先入観で人を見て、自分のフィルターから正常か異常か判断しがちです。それがやはり態度や言葉の端々に出てしまいます。
傾聴すること、他人は他人であって自分の考えを押し付けるのはよくないなと思わせてくれました。
ミステリー・推理的な部分もあり、covid-19などの最近の話題にも触れつつ、とても読みやすい物語でした。
寺地さんの他の本も読んでみたくなりました!

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2024年04月16日

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ネタバレ

天音さんの放つ言葉が、自分の痛いところを突いていて、かなり刺さった。
ひどい言い方で、もし現実で嫌いな人にそっくりそのまま言われれば、たぶん「嫌な人だなあ」と思うだけでわざわざ真面目に向き合ったりしない。冷たい言い方だけど、トラブルに巻き込まれるのはごめんだし、こんな言い方をする人は、だいたいトラブルになるリスクを抱えまで一緒にいたい相手ではない。
本の中だからこそ、何度も読み返せるからこそ、天音さんの言葉を理解しようと思える。

天音さんが人を利用するのは許せないけど、それは、利用しなくても生きていられる人間だから言える言葉だ。
想像力もなく、見えている事実や偏見だけで勝手に判断し意見を述べてしまうキナコの傲慢さは、客観的に見ていて明らかに人との接し方として間違っている。だけどきっと私も無意識に、これをしてしまっている。想像力や、人と接する中での丁寧さって大事だ。。
あと、「あなたの明日がいい日でありますように」とは、素敵な言葉。誰かの幸せを願えるということこそ、幸せなことだと気付かされた。

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2024年05月26日

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ネタバレ

明日が良い日でありますように
「川のほとりに立つものは、水底に沈む石の数を知り得ない。でもキヨちは水底の石がそれぞれ違うことを知ってる。」に辿り着くまでの過程が天晴れ。
後悔しない今日を生きると同時に答えを出せない問題に向き合い待つ辛抱強さ◯

篠ちゃんの「ほんとうの自分とか、そんな確固たるもん、誰も持ってないもん。」「いい部分と悪い部分がその時のコンディションによって濃くなったり薄くなったりするだけで」の言葉が染み染み(p161

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2024年05月27日

Posted by ブクログ

続きが気になって一気読みしてしまった。

他人に対して遠慮してしまう、だけど自分が正義だと思ってしまってる…分かっているようで、分かってない。
でも、そんな清瀬が少しづつ変わっていく感じが
よく分かる小説でした。

いっちゃん、品川さん、天音さんと個性的な人が出てくるけど、みんな悩んで苦しんでいるんだなぁ〜

篠ちゃんかとても良い所で出てきてくれて
よかったです


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2024年05月24日

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しばらく会っていなかった恋人 松木が
意識不明と警察から連絡を受け、
自分が知らなかった松木のことを
もっと知ろうと行動する清瀬。
行動するうちに、これまで知らなかった
色々なことが見えてくるというストーリー

この場面で、自分ならどうするだろうと問いかけながら読んだ。正直、正解はわからない。
清瀬のように行動するかもしれないし、
しないかもしれない。

無知なる故、無理解なる故、
相手を傷つけたり

相手に気を遣い過ぎて
自分が消化不良になったり

性急に答えや解決を求めがちだけど
不器用ながら、
「簡単に答えを出せない問題に向き合い、待つ」
ことが必要なんだと思った。

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2024年05月17日

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ドラマにあるような劇的なイベントや、驚くような人物がいるわけでもなく、間違いなくその辺にいそうな登場人物。現れる全ての人物に寄り添って読めるような、そんな話でした。

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2024年05月14日

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最初、外国文学が一部出てきて読みづらいのかなと思ったけど、読み進めてみると読みやすく一気に読んでしまった。途中で発達障害のことが出てきたけど、考えさせられた。完全なハッピーエンドではなかったけど、読後感は良かった!

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2024年05月11日

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最後は「このまま…」とちょっと心配したけど、良かったです。僕の中では、清瀬は瀧内公美で松木は仲野太賀かな。

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2024年05月01日

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理不尽な事は多々ある職場での教え方や作業の仕方に毒する人、この中に出てくる障害を持っている者、多様性とは言うけれどまだまだ理解不足を感じます

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2024年04月29日

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読む人によってどの登場人物に共感できるか、どの登場人物に怒りを覚えるか、どの言葉に心打たれるか、が違ってくる面白い小説だなと思った。


私は正直頭が良いし、礼儀は身についているし、長い間一人っ子だったから習い事もたくさんしたし、障害持ちどころか割となんでも出来るタイプ。でも家族が好きではないし、周りにはエリートタイプより『特性』や『障害』のようなものを持っている人が多い。この本でいうと松木には一番共感出来た。

たまにADHDの人などに「ずるいな」と思ってしまうことがある。私は何でも出来るのが当たり前で日々プレッシャーと戦っているし、色眼鏡で見られることが当たり前のように感じる。
でもADHDの人は障害があるって一言言えば分かろうとしてくれる人がいて、親も悩みながらも個性として認識してくれる(人が多い)。

でも彼らからすると「割と何でも出来て自立だって出来るのに何言ってるんだ」となるんだろう。
この本でいうと天音は特に。
でも天音のような人にも知って欲しい。確かに私たちは運良く育ちに恵まれたけど、円滑に生きるために男を利用したことだって、わけわからないくらい嘘をついたことだって、精神を病んで逃げ回ったことだってあるんだということを。

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2024年04月29日

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他の人の秘密や痛みに気がついたとき
自分を省みて,自分で考えて,
どんな風に接して,相手がどんな風に対応してくれるか…
いわゆる(?)「救い」を受け入れるのにも
心の余裕みたいなのが必要なんだな…って改めて気付かされた。

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2024年04月27日

Posted by ブクログ

ミステリー要素が含まれていて、あっという間に読み終わった。
人との関わり方を考えさせられる作品でした。
成長と共に逆転する立場。無知によって知ら間に相手を傷つける。

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2024年04月25日

Posted by ブクログ

いやあ、今回もよかった。素晴らしかった。

中盤までざわざわとしたミステリー感のある寺地さんの本だと思っていたけれども、最後は、、

前情報なくぜひ。真正面のど正面。
いろいろ詰まってた。

だれかのことがわからない時、その人の痛みをきっと自分は知らないからなのだろうけど、自分に余裕がないときは、そこまで相手を思いやる余裕もない。

そのだれか自身も、自分のことを分かってほしいと思っているかもわからない。

そういう自分についてや、周りについての考えが、頭の片隅に少しあるだけでもちょっとは生きやすくなるのだろうか。





再読記録で、考察感想。

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2024年04月26日

Posted by ブクログ

清瀬は「クロシェット」の店長でバイトの青山君とトラブルメーカーと言われている品川さんと一緒に働いています。
品川さんの様子から、もしかして…と思いました。私もカテゴリーで見てしまっていて、品川さん自身で見ようとしてなかった事に気づきました。

音信不通だった彼氏・松木の母親からの態度に悲しくなりました。子どもとの接し方がわからなかったんだろうなと思いたいです。
いっちゃんと松木の関係も、素敵なんだけど、お互い遠慮している所もあるような気がします。

涙が出る感動という内容ではなかったけど、人との付き合い方に優しくなりたいと感じる本でした。

「明日が良い日でありますように」と相手に思う事ができる自分になりたいです。

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2024年04月24日

Posted by ブクログ

今の時代よく耳にするADHDやディスレクシア、DVなど著者にしては珍しくシリアスな内容。

小学生の頃から、親には話さないことも共感してきた松木と幼馴染の樹との関係性は大人になっても変わらない。
読者は、主人公の清瀬と同じように、松木への不信感や疑問を抱きページを進めつつ、一方彼らのことを少しずつ理解してゆく。

ここ数年お気に入りの寺地はるなさん、厳しいテーマでもやはり優しい。

一点だけ、松木と両親との絶縁理由はしっくりこなかった。

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2024年04月21日

Posted by ブクログ

地元の図書室に
高校生がビブリオバトルをした本として
置いてあったので
自分が読んで何を感じられるのか
なんとなく逡巡しては
手にするまでに時間がかかった

多様性どころか
女性が平等に働けるか
女性はお茶汲みして
飲み会ではお酌して
お客さまの電話を取れば
男の人を出せと言われる
そんな感じ

手に寄り添うつもりが
過剰になってしまっていたり

フラットな状態でいるのに
無理をしていれば疲れて
それでバランスが崩れてしまったり

それでも
相手の事を
周りの人の事を
全て考えない思わない
そんなのも
今の私にはできなくて
どうしても傷つけて傷ついて

高校生は
どんな意見を交わしたのだろうか

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2024年04月20日

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読書障害、ADHD 、家庭環境…
読み進むにつれて主人公に重なり、自分の中の無意識の偏見や傲慢も、見えた気がする。
「努力は尊いがそれは正しいのだろうか」
最後にでたこのフレーズがずっと心にザラッと残る

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2024年04月18日

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清瀬の恋人の松木が歩道橋の上から落ちて意識が戻らない
一緒に落ちた樹は松木の友人
彼も意識が戻らない
松木の部屋で見た知らない松木
病院で出会った樹の恋人らしき天音

人を救いたい
その気持ちは、ある人にとっては救いだけれど
別の誰かにとっては残酷なこと
気づかないうちに
誰かに助けられていることもある

天音が好きになれなかったけれど
天音には天音のしんどさがあって
底にある強さを感じた

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2024年04月16日

購入済み

かんがえさせられる

恋人に何があったのか。それ紐解いていく様子はまるでミステリのようなワクワク感がありました。

登場人物それぞれが無意識に抱いている固定観念が私たちにもあり、果たしてそれが本当にふさわしい考え方だろうか?と考えさせられるような話でした。
爽快感や面白さというよりは、道徳の授業で話をよんだときのような感覚が強かったです。

#深い

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2022年11月05日

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大好きな寺地はるなさんが、やっっと本屋大賞で10位以内にランクインしたぞ…!
と思ったのだけど。
いつもと違ってミステリー要素強めで、あまり好きになれないキャラが近い距離にいて、(善い悪いではなく)寺地はるなさんらしさとは、、?となった。
ここまであからさまに発達障害っぽさを出したのは、天音の生きづらさも描くためかな?
物語らしく、全員あるべきところに収まるハッピーエンドではないところが、リアルで胸が痛かった。
受けた恩は本人に返せないし

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2024年06月09日

Posted by ブクログ

最初からずっと天音(まお)と言う人に嫌悪しか感じなかったが、ラストのたった1つの行動で、こんな一面もあったのか、そうなのか。だったら天音の今までの発言や行動も違う見方ができたのかもしれないと考えている自分がちょっと嫌になりました。樹や品川の障害に対しても知る前と後で、清瀬の態度が変わったように、これも偏見だったのかと、考えさせられる1冊でした。

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2024年06月04日

Posted by ブクログ

細やかに文章を繋いだ、落ち着いた小説というのが第一印象。物語の中に、いわゆる発達障害と括られそうな人物が二人。当事者が本当に苦しそうで、辛い。少なくとも今の日常では、主人公のふたりの一番そばにその人たちは存在していて、主人公二人は理解を深めていってるようだ。そして、生育環境のせいか、現状逃避のため、人を巻き込み利用しながら、生きている人。自分を傷つけてきたそんな人にも、温かい目を向ける主人公が尊い。心を開いて人と繋がるって、難しいけど、やってみれば、いいこともある。人って、捨てたもんじゃない、人っていいなぁ、と思わせてくれた小説だ。

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2024年06月01日

Posted by ブクログ

途中までそこらのミステリよりも展開が読めず、ギスギスした雰囲気もあり、読むのが割と苦痛だった。
ただ、それぞれの事情がわかってくると、そういう事情があるかもという想像に至らなかった私は日常生活で誰かの事情や性質を蔑ろにしているのかもしれないと思う。

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2024年05月18日

Posted by ブクログ

恋人が意識不明の重体。部屋のノートにはうまく手紙がかけない友人に向けた練習のあとが。あまりはまらなかった。

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2024年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリー要素の入った純愛小説。

前半はなぜ事件は起こったのか、後半は隠されていた秘密は、という謎を提示しつつも、障害者へ対する友情と恋人への愛情の狭間で奮闘する彼の姿が泣けてきました。
それにしても、社会適応ができない障害の種類が多すぎて、自分も何か失敗すると何か障害を持っているのではと考えてしまうこの頃です。

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2024年04月26日

Posted by ブクログ

自分の偏見や視野の狭さを指摘されたように思う。多様性が尊重される世の中、万人に共通するようなものは何一つない。異なるものと共存する寛大さが大事。そしてそれと距離を保つことで自己保身することも大事。

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2024年04月20日

Posted by ブクログ

自分にとっての当たり前とか、常識が必ずしも正しくて、真っ当な考えではないこと、その落とし穴を教えてもらった気がする。

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2024年04月18日

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