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Posted by ブクログ
全日本プロレス・NOAHを経て、
単身米国へ渡りWWE(NXT)のリングでファイト、現在は
新日本プロレスで活躍するKENTAの自伝。G1の頃からリング
上でPRに余念の無かった本(^^;)をようやく入手した次第。
NOAHで頭角を現し始めた頃のKENTAは、最高に魅力的な選
手だった。プロレスラーとしては小兵、さらにムキムキの
筋肉質では無いにも関わらず、2mを超える高山善廣を相手
にしても小さく見えない。闘争心を剥き出しにして闘うそ
の姿は、ある意味プロレスラーの理想。こういう選手が新
日本に居ないのが本当に悔しかった覚えがある。
この自伝ではKENTAの誕生から少年期・青年期、プロレス
ラーになってからの各団体でのキャリアがバランス良く語ら
れているのだが、のめり込んで読めたのはやっぱりWWE入団
まで。米国でも大活躍を期待されていたのに、度重なる大怪
我で欠場を繰り返す。結局はRAWにもSDにも登場出来ないま
ま退団してしまったのは、やっぱり本人にとっても思い出し
たくないキャリア、ある意味黒歴史だったことが伝わって来
た。あそこでプロレスラーのKENTAは、半分終わってしまっ
た、と判断せざるを得ない。
だから、このタイミングでの自伝の出版はちょっと早すぎた
感。正直、今のKENTAに「あの頃」を望むのは酷、というの
は解っているが、今の新日本で明確になりつつある『新しい
KENTA』というキャラクターは化ける可能性があると思うし、
それを成功させて初めてKENTA自信の【足跡】が刻める気が。
そこまで待ってからこの作品が出ていたら、もっとハッピー
な気分になった、と僕は思う。
しっかり足跡を残し、その後にぜひこの続きを。
KENTAならきっとそれが出来るし、それをやらなければなら
ない選手だと思うので。