あらすじ
海外からの旅行客が口を揃えて絶賛するのが、日本のトイレの素晴らしさだ。Made in Japanのトイレは、いまも衛生面や機能面で世界の最先端をリードし続けている。だが、日本のトイレ環境が劇的に改善されたのは、たかだか35年ほどの話なのである。
では、なぜ、どのようにトイレが快適になったのか。本書では、第一線で活躍を続ける有識者37名が総力を挙げて、この問いに挑む。
一口に快適といっても、人によって感じ方は異なる。ジェンダー、障害の程度、シチュエーションなどが異なれば、トイレに求めるものも多様になる。認知症や発達障害の人たちには健常者にはわからない苦労も多いし、子連れや介助者も同様だ。そこにきれいなトイレがあっても、安心して使えなければ、外出するのも億劫になる。
高速道路が渋滞してもサービスエリアのトイレが行列にならない工夫、トイレの最適な清掃頻度の研究など、快適さを維持するための努力は各所で進められている。快適さを求めて日々進化する日本のトイレの最前線を、あますところなく紹介する。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「男性より女性のヒアリングの方が強烈な意見が出てくる理由」が面白かったので書く。
女性は、身体上心理上(公共トイレは…怖い、化粧の場、育児、介護、臭い、汚いなど)から快適化に対する需要が強い。筆者はこの容貌の強さが日本の公共トイレの進化を促したのではないかと考えている。