【感想・ネタバレ】らんちうのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

支配人が殺される。
若女将との結婚から始まり、旅館の改革、リストラ、奉仕活動、啓発セミナーのまねごとの懺悔をする会等いろんなことをやって、評価が悪かった人物。

だが、蓋を開けてみれば、若者社員と古参とでは意見が違う。働いている者と、リストラされた者、内部・中枢にいた者と、旅館そのもの、支配人の評価が真逆。現実の会社、社会にもある、その場をうまく過ごすために、同じ意見であると安心する、安心させる、仲間だという流れ…。旅館の内部事情に詳しい者は、自分のやって来たことを隠したいがために、悪口を垂れ流して自分の身を守るために一芝居打つ。それを真に受ける者もいたりして、支配人の評価は下がる一方。
若女将が支配人と結婚したことも旅館の再建のためしかたなくだと思われていたが、それもまた違う。

見えているもの、見えていないもの、それをうまく誘導する者、誘導される者。いろんな認識、誤認、思惑が混ざり合う。
評価が高すぎる、若女将とたびたび出てくる啓発セミナーに重点をおいて読んだ。やっぱりねと思ったけど、面白かった。
らんちうというタイトルの意味もちゃんと回収されていて納得。

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2022年09月22日

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