あらすじ
学生時代、日本史の教科書や図説に登場していた絵画や写真の本当の意味を理解できていたでしょうか? 本書では、「今回の一枚」として項目ごとに21点の絵画(写真)を取り上げ、その奥に隠されたエピソードを深掘りします。その“一枚”がどれだけ日本史にとって重要な瞬間を描いた(写した)ものであったのか――人気歴史研究家の河合敦先生が平易に楽しく解説します。
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Posted by ブクログ
まさに歴史雑学の本。有名な絵や写真をもとに、著者なりのファクトをが綴られています。
表紙や本の後ろの写真に付記されている吹き出しコメントが、ギャグ狙いですが、内容はまじめなものでした。
歴史上の人物の写真が載っているのをパラパラ眺めるだけでも面白いと思います。
戦時下の英語禁止や贅沢禁止が法律ではなく、いわゆる同調圧力であったことは、今の日本も変わらないな、と思ったり、江戸の鎖国のときでさえも、長崎の出島からオランダ人を始め、結構、外国人が江戸や京都に出没していたり、トリビア的にも楽しめるものもありました。
ただですね、最後の項目の「焼き場に立つ少年」は、話題として、自分には重すぎた。本当に居たたまれない気持ちになる。なんで、これを最後にしたのか。明るいネタで占めて欲しかったです。
Posted by ブクログ
河合先生の著書はわかりやすいものが多いので手に取った1冊。
既に書かれている方も多いですが、帯などのあおり文よりはけっこう真面目に書かれていて、裏を掘り起こすというより、写真などからは見えない歴史をじっくりと解説してくれる感じ。
個人的にはまだまだ知らないことも多く、勉強になるなと思いました。
(無血開城が西郷・勝だけの手柄じゃないことと、江戸時代のオランダ人が将軍謁見の際に外出して自由が効いてたあたりは既に知ってたが)
ええじゃないか現象は全然詳しくなかったので、倒幕派の一種のパフォーマンスだったのではというのは面白かった。
今みたいにSNSもない時代で、あれだけのことを広めていくのは相当大きい仕掛けだったはず。
その辺りはもう少し調べてみても面白いかも。