あらすじ
98年の栄冠から幾年月か。客席もまばら、順位はたいていBクラス。チームだけでなくフロントも「最弱」と言ってよかったゼロ年代以降のベイスターズ。そんな球団を変えたのは、野球ド素人の新興IT企業だった。DeNAがベイスターズのオーナーになって10年。今やリーグ屈指の人気球団となるまでの軌跡を、球団社長や中畑元監督といった顔役だけでなく、多くの「無名の社員」たちの仕事と共に追う。ビジネスのノウハウと人間ドラマ。両方のエッセンスが詰まったノンフィクション!
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Posted by ブクログ
横浜ファンとしても、ビジネスパーソンとしても楽しめる内容であった。裏方の苦悩、たえず顧客満足度とチーム強化の中心に横浜という街とともに愛し愛される球団を求めたストーリーが素晴らしい。
あとは悲願の優勝のみ。
いま改革に苦心してる企業の上層部に読んでほしい一冊。かなりためになる。
Posted by ブクログ
1998年10月26日。
日本シリーズ第6戦。
横浜ベイスターズ、38年ぶりの日本一。
横浜スタジアムが熱狂した。
横浜の街が、歓喜に包まれた。
日本中に、名声が轟いた。
だが、ベイスターズの時代は続かなかった。
主力選手が、一人抜け、二人抜け。
数年後には、最下位の常連になってしまった。
そして、2011年オフ。
球団は身売りを発表。
買収先は、新興IT企業DeNA。
ファンの心はささくれだった。
「外れ一位みたいで申し訳ないけれど」
当初の監督候補との交渉が決裂し、初代監督に指名されたのは中畑清。
絶好調男の最初の仕事は、選手や球団職員と大きな声であいさつをしあうところから始まった。
閑古鳥が鳴いたスタジアムに、少しづつファンが戻ってきた。
筒香嘉智。
宮﨑敏郎。
山﨑康晃。
今永昇太。
そして、佐野恵太。
球団生え抜きの選手が、台頭し始めた。
2016年には、12球団最後のクライマックスシリーズ進出。
2017年には、日本シリーズ進出も果たす。
2020年オフには、ハマの番長・三浦大輔が監督に就任。
DeNA球団10年目のシーズンは、「横浜一心」をスローガンに船出をしたが、チームは最下位に沈んだ。
この10年間。
監督。コーチ。フロント。球団職員。そして、老若男女のファン。
数え切れぬ「熱き星たち」の熱と力が記された再建録。
2022年3月25日。
横浜スタジアム。
新たなシーズンが幕を開ける。
「横浜反撃」
栄光への戦いが始まる。
Posted by ブクログ
横浜ベイスターズ。親会社がDeNAとなってから今日まで。弱小球団がチケットの入手困難な人気を得るまで。球団職員を中心とした努力を描く。
野球本としては異質、球団経営、球団職員を中心とした内容。ベイスターズに就職していた職員、親会社から派遣された職員。一丸となってファンサービスに努める姿。
横浜という町の持つ独自の魅力を活かした球団独自のファンサービス。あまりの弱さにせっかくのイベント、ペンライトをグランドに投げ込まれたり。そんな中から少しずつファンの心を掴んでいく。
どちらかというと裏方中心の内容だが最初が初代監督の中畑清、最後が現監督の三浦大輔というところに、筆者の強いベイスターズ愛を感じる。
ベイスターズファンならずとも絶対に楽しめる内容です。セ・リーグなら広島と横浜がファンサービスとしてうまく行ってるように思えます。
Posted by ブクログ
球団に関わる人の熱い想いが伝わってくる一冊だった。特に監督・社長の話ばっかりではなく1社員の話が多く、1つ1つの企画をどんな想いを持って実行していたか、がよく伝わって来た。こんなけ熱い想いを持てて仕事できたら、しんどいやろうけど楽しいやろうなって思う。ちょっと羨ましいなとも感じた。
1つ1つの細かい中身でも、今の仕事で参考にできるマインドとかやれることもあったと思う。
自分は横浜ファンじゃないけど楽しんで読めたんで、プロ野球が好きやったら面白いと思う。オリックス題材でこんな本誰か書いてほしいよなー。
Posted by ブクログ
経営がDeNAに移った2011年から2021年までの10年を、主に球団・スタジアム職員の目線から語る。選手がプロなら、そこで働く"会社員"もプロ。課題だらけの組織をどう変えていくか、自分の仕事に誇りを持つことの大切さなどが伝わってくる熱い一冊!
Posted by ブクログ
「再建録」のタイトルにふさわしく、たくさんの関係者のコトバを集めて、ルポルタージュ的にそれぞれの場面を並べてありました。共通するのは、誰一人順風満帆ではなかったこと。裏方さんにも感謝しながら、今年の「横浜反撃」を期待して応援しよう!