【感想・ネタバレ】セルフ・コンパッション[新訳版] 有効性が実証された自分に優しくする力のレビュー

あらすじ

セルフ・コンパッションの原典を新訳!
セルフ・コンパッション(自分への思いやり)とは、物事をありのままに受け入れ、(1)自分に優しくすること、(2)共通の人間性を認識すること(苦しみのせいで孤立していると思わずに、他者との繋がりを大切にすること)、(3)マインドフルネスになること(苦しみを無視したり、誇張したりせず、自分の体験としてバランスよく自覚しつづけること)を実行していくことである。
「ありのままの自分を愛し,受け入れる」ことは、簡単なようでなかなかできることではない。たいていの場合、他の誰よりも自分自身に厳しく接することの方が多いだろう。人生には予想外のアクシデントが付きもので、そのことにより自分を責めたり、卑下することもあるだろう。もしかすると、自分自身に優しくしたら怠けたりわがままになったりするのでは?と思う方もいるかもしれない。
しかし、セルフ・コンパッションを身につけることによって、現代の過酷な状況下で格段に生きやすくなることは明らかになっている。自分で自分の心を和ませ、「労わる」ことができれば、過度に人に依存することなく自分自身をコントロールすることが可能なのである。
セルフ・コンパッションのスキルを使いこなすのは難しいことではない。本書を読みながらエクササイズを繰り返すことにより、自分自身に心を開こうという気持ちさえあれば、誰にでも体得できるものである。
セルフ・コンパッションは、生まれもった才能、なのである。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

クリスティン・ネフ博士の著作。実はみんな知らない最も大切な自分自身との接し方をセルフ・コンパッションという考え方を通じて学ぶことができる。人間とは不完全なものであるという普遍的な事実を受け入れることで、他者にも自身にも優しく接することができる。また自身の感情や身体の変化に対してマインドフルになることで自身を慰ることができる。セルフ・コンパッションを実践していくことで全ての出来事を受容し、肯定的に受け止めることができるようになると学べた。またオーセンティシティな人間になるためにも必要な学びとなった。

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2025年03月13日

Posted by ブクログ

 人は、とりわけ日本人は自己否定する生き物だろう。日本では、自分への厳しさは美徳とされているが、自分に厳しいだけでは僕らは壊れてしまう。壊れないように自分を思いやる。

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2024年06月18日

Posted by ブクログ

セルフコンパッションの原典と呼べる本だと思う。
学術的な研究の視点から、また著者自身の経験からセルフコンパッションを説明している。
特に著者自身の父親に捨てられた経験や離婚の話、自閉症の子供を産んだことなど、それらの困難にセルフコンパッションをもって立ち向かったエピソードは共通の人間性からか、私自身にも深く刺さった。
正直言いたいことをもう少しコンパクトにまとめられると思うし、日本人には馴染みのない例えなどは多くあるものの、それでもこの本は名著だと思う。

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2022年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クリスティン・ネフさんの自伝でした。

なかなか激しい人(だった?)と感じました。本を面白くするために誇張もあるとは思いますが、セルフコンパッションに出会う前には、激しい自分をコントロールするのが大変だったのだろうと慮ってしまいました。

毒親、結婚、不倫、離婚、再婚、自閉症の息子などなど、セルフコンパッションがどのように役立ったが書かれてあります。

クリスティン・ネフさんの感情の落差が、私とは違いすぎるという感想を持ちつつ...。セルフコンパッションはどの人にも役に立つ概念だと思います。

今の夫のルパートさんは、紀行作家らしく、自閉症の息子さんとのモンゴル横断の旅の本が出版されているようなので、そちらも読んでみたいですね。

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2025年04月13日

Posted by ブクログ

自分を責めずに、自分に優しくする。
セルフ・コンパッションを提唱する心理学者?の本。
エビデンスと自らの体験の割合が程良くて、専門書とエッセイの中間のよう。
著者は自閉症の息子さんのことなど、個人的な経験を語っているけど、多分セルフコンパッションのおかげで客観的な視点を獲得しているようで、優しくも冷静な筆致でとても読みやすい。

大切な友達に接するように自分に接する。わかっていてもなかなか難しい。
人を傷つけた時なんかでも、そういう時こそセルフコンパッションだと。
少なくとも自分が落ち込んだ時に、自分で追い打ちをかけるようなことはやめようと思った。

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2023年09月03日

Posted by ブクログ

感想
自分を他人にアドバイスするように一人の人間とみなす。(抽象→客観視する)

激しい競争社会、他者比較、人よりも勝りたい
○自己評価の代償
無理やり肯定的な自己評価をすると終わったあと虚脱感。脳は気づいている、ただのごまかしだと。
○別の道
自己評価をやめる、セルフ・コンパッション(自分への思いやり)
○自尊感情=非の打ち所がない人より優れているという感情、危険性、ナルシシズム、偏見差別など
○セルフ・コンパッション→自己批判から守ってくれるという欠点のない高い自尊感情と同じ利益をもたらす

○他社へのコンパッション(思いやり)から始めると良い。より普通な体験
○自己批判を自己批判で止めることはできない。自己批判を理解し、それに思いやりをもち、もっと自分に優しく対応する。
○自分は人より優れていると感じるために現実を再解釈しようとして、自分が臨んでいたよりも欠点が遠いという事実に直面したとき
○自己批判は社会的集団の中で受け入れてもらうための安全行動。自ら自分の評価を下げることで服従行動をして、食卓に残ったパンくずを分けてもらえる。生存本能。
○セルフコンパッション構成要素
①自分に優しくすること
②共通の人間性を認識すること(他者とのつながり)
③マインドフルネス

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2023年05月21日

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