【感想・ネタバレ】エレジーは流れないのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

餅湯温泉という土地の高校生を主人公にした日常系のお話。

やっぱり三浦しをんの書く青春というか、日常っていいなーと思いました。
特に波乱の展開というわけでもないが気持ちがあったかくなるような気がした。

主人公は母親が二人いて、月の三週目は二人目の母親のもとに帰るという奇妙な生活をしていた。
商店街(なぜか熱海をイメージした)のみんなは幼馴染で親同士も仲が良い。
浮気の末母に主人公を妊娠させた父親もちょっと出てきたが温泉の無料券をくれたのみだった。

親からの愛とか、親への愛とか友達への愛がたくさんあったなーというお話でした。
題名のエレジーはそのまま、哀しい歌という意味。
人並みに将来は不安だしなりたいものもないけど、この日常が気に入っているという感じがした。

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2024年01月25日

Posted by ブクログ

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三浦しをんにしては男子高校生が主役なんて珍しい。でも淡々とした文章が読みやすくて、三浦しをんだなーと思った。架空の餅湯温泉街は箱根が元になってんのかなと思う。まぁ箱根も行ったことないから知らないんだけど。しかし主人公の怜が母が2人、父はなし、という家庭?で、よくもまぁぐれずに育ったもんだ。これは偏見だけど、世の中の父と母を比べると、だいたいにおいてろくでもないのは父の方が多い気がするから、母2人で育てるというのは良いことなのかもしれない。自分は伊都子タイプだろうから、40過ぎての子育ては楽しそうだなと思う。とはいえ、伊都子も寿絵もいろいろ思うことがあっただろうに、できた人達だ。怜の友達もみんないい子で、これからもすくすく元気に過ごしてほしいと思う。見守る近所のおばちゃん気分。

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2023年12月13日

Posted by ブクログ

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何度吹き出したか思い出せないほど面白かったです。餅湯温泉の「お土産 ほずみ」の息子怜は餅湯高校の2年生。父はいないが母が二人という複雑な家庭環境にも関わらず、店番はするし家事もこなす上に成績優秀。よくぞグレたりせず真っ直ぐに育ってくれました。

彼を取り巻く同級生の竜人、丸山、心平、藤島と共にちょっとした事件に遭遇しながらも青春を謳歌してるのが何とも羨ましい。

みんなそれぞれ良いけれど私は運動も出来て、本物そっくりの土器まで作れちゃう心平に何度も笑わされました。カンチョウして指骨折(⁠☉⁠。⁠☉⁠)⁠!笑いが止まりませんでした。

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2023年09月17日

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温泉町に住んでいる男子高校生の怜には何故か母親が2人いる。
ちなみに父親はおらず、出生は謎に包まれています。

書き手によっては深刻な話になりそうなところ、三浦さんの明るい調子で物語は進みます。
もち湯ちゃんストラップ…お土産で貰ったら微妙な気持ちになりそうなデザイン(笑)

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2023年06月19日

Posted by ブクログ

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のどかでさびれた餅湯温泉商店街。
高校2年の怜は、その一角で土産物屋を営む家に暮らす。
店を手伝い、家事もして母を助けている。
さらに怜にはもうひとり母親がいて、ふたりの間を行き来し、父親がいないという複雑な家庭環境だ。
小さい頃からそれが当たり前だと思って育ち、友人たちの家庭との違いに気がついた後も、自分を大切にしてくれる母たちにその理由を聞けないでいた。

ひとにどう思われようと、気にせず奔放に生きる友人やまわりの大人たち。
でも怜は「なにが無難か」を常に考え、相手に気を使ってしまい、とても奔放になど生きられない。
夢も打ち込みたいこともない。
そんな自分が、これでいいのかと悶々とする。

次々と起こる騒動に振り回されながら、やがて進路選択の時期を迎え、
「なりたいものはないのか?」と問われて…

『夢なんかひとっつもない! ただ毎日なるべく平穏に生きていきたいだけなのに』
『なんで歌とか漫画とか大人はすぐ夢の話すんだよ、夢も希望もないのがそんなに悪いのかー!!!』

怜が叫ぶ。


今や若者だけでなく中高年でさえ、「挑戦する気持ちが大事」とか「いくつになっても夢を持とう」と言われる。
夢を持っていない人はダメだと言われているようで、特に夢も持たずに生きている自分に罪悪感すら感じていた。
でも、日々平穏に暮らしたいと思って生きる、夢はなくてもそれだけでいいじゃないか!

個性的な登場人物たちと怜が繰り広げる日常は、まさしく青春真っ只中。
懐かしさと愛おしさが心を満たした。

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2023年03月17日

Posted by ブクログ

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餅湯という観光地に暮らす高校生たちの青春。

玲は物心ついたときからお土産屋の母と、桜台の豪邸に仕事の合間を縫って帰ってくるもう一人の母がいて、
2つの家を行き来しながら生活していたが、進路のことをどう相談するか悩んでいた。

美大を目指す人、旅館の跡取りにスポーツ筋肉バカな個性豊かな同級生。
餅湯の博物館から土器が盗まれたという事件も続き、犯人探しと、玲の父親の存在や、将来のこと。

青春だった。

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2024年03月08日

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