【感想・ネタバレ】エレジーは流れないのレビュー

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好き過ぎる〜三浦しをんさんの世界。

バカな男子校生の会話につられて笑ってしまったかと思ったら、お母さんの愛にホロリと涙が出たり。
本当にあるどこかの温泉街のお話で、そこで生きている人たちの毎日のお話なんじゃないかと思うくらい。
特別じゃないけど、ちゃんと生き生きした生活があってそれはこれからも続いていくんだろうなぁって。「愛なき世界」のように、想像してにまにましちゃいました。

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2023年05月07日

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青春だね。怜の静かな青春っぷりがまぶしい。
仲間もいいね。
餅湯という温泉町の温度が、じわじわと伝わってくるような話だった。
軽妙さはさすがしをんさん。

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2024年05月13日

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のどかな観光地で暮らす高校生たち。
主人公には、母親が二人いるという、ちょっと複雑な事情があるが?

山と海に囲まれた餅湯温泉。
怜は、高校2年生男子。
家は商店街のお土産屋で、シーズンにはまあまあだが、オフにはあまりお客も来ない。
高台の別荘地にはお金持ちが暮らし、怜は月に一度はそこにある家の「お母さん」に会いに行く。
土産物屋の寿絵と高台の邸宅に来る伊都子のどちらかが生母なのだろうが、はっきり聞くことも出来ないまま。
それで当たり前に暮らしてきたが、進路を決めるとなるともやもやし始めた。
これと言って、得意なこともやりたいこともないのである。

美術部員のマルちゃんは喫茶店の息子で、竜人は干物屋の息子という商店街の幼なじみたち。竜人は運動神経抜群で、GFとラブラブなのが知れ渡っていたり。老舗旅館の跡取りの藤島というメンバーも加わって。
心平の作った土器の騒動やら、ちょいおバカな男の子たちの繰り広げる騒動がおかしくて、楽しい。

いたことのない父親はま~ろくなもんじゃないだろうと思っていた怜だが、ある日それらしい男を見かける。
商店街の住人は皆事情を知っていて、怜たちを見守ってくれていた。
のほほんとした雰囲気の温泉町のあったかさに、ほのぼの。
ものすごいことは起きない、平和な暮らしの大切さ。
読んでいて、愛おしくなります。

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2024年02月15日

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ネタバレ

餅湯温泉という土地の高校生を主人公にした日常系のお話。

やっぱり三浦しをんの書く青春というか、日常っていいなーと思いました。
特に波乱の展開というわけでもないが気持ちがあったかくなるような気がした。

主人公は母親が二人いて、月の三週目は二人目の母親のもとに帰るという奇妙な生活をしていた。
商店街(なぜか熱海をイメージした)のみんなは幼馴染で親同士も仲が良い。
浮気の末母に主人公を妊娠させた父親もちょっと出てきたが温泉の無料券をくれたのみだった。

親からの愛とか、親への愛とか友達への愛がたくさんあったなーというお話でした。
題名のエレジーはそのまま、哀しい歌という意味。
人並みに将来は不安だしなりたいものもないけど、この日常が気に入っているという感じがした。

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2024年01月25日

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ネタバレ

三浦しをんにしては男子高校生が主役なんて珍しい。でも淡々とした文章が読みやすくて、三浦しをんだなーと思った。架空の餅湯温泉街は箱根が元になってんのかなと思う。まぁ箱根も行ったことないから知らないんだけど。しかし主人公の怜が母が2人、父はなし、という家庭?で、よくもまぁぐれずに育ったもんだ。これは偏見だけど、世の中の父と母を比べると、だいたいにおいてろくでもないのは父の方が多い気がするから、母2人で育てるというのは良いことなのかもしれない。自分は伊都子タイプだろうから、40過ぎての子育ては楽しそうだなと思う。とはいえ、伊都子も寿絵もいろいろ思うことがあっただろうに、できた人達だ。怜の友達もみんないい子で、これからもすくすく元気に過ごしてほしいと思う。見守る近所のおばちゃん気分。

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2023年12月13日

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三浦しをんは安定していると思う。
読んで心がほっとする。こんな風にいろんな人がいるのだ、のんびりゆったり生きていて良いのだ、と。人生は良いものだと思ってしまう。

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2023年12月02日

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夢も希望も特にないけれど毎日とにかく平穏に暮らしたいと願う男子高校生の怜の、愉快な友人たちや家族との青春群像劇。友人も家族も商店街の人々もみんな優しく温かい人間ばかりで素敵。他人に気を遣ってしまいがちで、自分の希望や思っていることを外に出せない怜が、自分の出生の秘密を知り、それまでごまかしていた本当の気持ちに気が付くところでは、母たちの温かさにも涙が出た。高校生でも狭い世界なりに色々重い悩むことってたくさんあるよね、、と自分の学生時代を思い出した。

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2023年09月29日

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ネタバレ

何度吹き出したか思い出せないほど面白かったです。餅湯温泉の「お土産 ほずみ」の息子怜は餅湯高校の2年生。父はいないが母が二人という複雑な家庭環境にも関わらず、店番はするし家事もこなす上に成績優秀。よくぞグレたりせず真っ直ぐに育ってくれました。

彼を取り巻く同級生の竜人、丸山、心平、藤島と共にちょっとした事件に遭遇しながらも青春を謳歌してるのが何とも羨ましい。

みんなそれぞれ良いけれど私は運動も出来て、本物そっくりの土器まで作れちゃう心平に何度も笑わされました。カンチョウして指骨折(⁠☉⁠。⁠☉⁠)⁠!笑いが止まりませんでした。

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2023年09月17日

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青春。
5人のバランスがほどよいので、暑苦しくない、おバカだけど、じんわり温かい、微笑ましい物語でした。
個人的には母親目線で青春を読んでいたので、そんな感想なのかもしれません。
しをん節。
テンポよく、読みやすく、好きです。

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2023年08月05日

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青春だなぁ~。
自分の頭の中は何故か『魔女の宅急便』の世界観だった。
最初は、何ジャらホイで高校生活がメインかぁ?と思いきや段々引き込まれていった。
もう少し何か欲しかった!

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2023年08月04日

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ネタバレ

温泉町に住んでいる男子高校生の怜には何故か母親が2人いる。
ちなみに父親はおらず、出生は謎に包まれています。

書き手によっては深刻な話になりそうなところ、三浦さんの明るい調子で物語は進みます。
もち湯ちゃんストラップ…お土産で貰ったら微妙な気持ちになりそうなデザイン(笑)

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2023年06月19日

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シンプルな青春群像劇なので正直三浦しをんさんの作品としては異質というか、らしくない小説だと思った。
個人的には青春群像劇が大好きなので、その系統が好きな人には楽しめるのではないなと。
悩み溢れる青春時代の葛藤や学友との日常はみててホッコリするし、かつての青春時代を振り返ってしまう。

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2023年06月16日

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三浦しをんのはこういう軽めのやり取りのほうが好き。
十代にこんな友達がいたらほんとにいいなと思った。
考えすぎないことも時には大事やな

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2023年06月03日

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とても良かった。いやな人は誰もいない。みんないとおしい。
餅湯温泉、行ってみたい。
彼らのこれからが楽しみ。

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2023年05月07日

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ネタバレ

のどかでさびれた餅湯温泉商店街。
高校2年の怜は、その一角で土産物屋を営む家に暮らす。
店を手伝い、家事もして母を助けている。
さらに怜にはもうひとり母親がいて、ふたりの間を行き来し、父親がいないという複雑な家庭環境だ。
小さい頃からそれが当たり前だと思って育ち、友人たちの家庭との違いに気がついた後も、自分を大切にしてくれる母たちにその理由を聞けないでいた。

ひとにどう思われようと、気にせず奔放に生きる友人やまわりの大人たち。
でも怜は「なにが無難か」を常に考え、相手に気を使ってしまい、とても奔放になど生きられない。
夢も打ち込みたいこともない。
そんな自分が、これでいいのかと悶々とする。

次々と起こる騒動に振り回されながら、やがて進路選択の時期を迎え、
「なりたいものはないのか?」と問われて…

『夢なんかひとっつもない! ただ毎日なるべく平穏に生きていきたいだけなのに』
『なんで歌とか漫画とか大人はすぐ夢の話すんだよ、夢も希望もないのがそんなに悪いのかー!!!』

怜が叫ぶ。


今や若者だけでなく中高年でさえ、「挑戦する気持ちが大事」とか「いくつになっても夢を持とう」と言われる。
夢を持っていない人はダメだと言われているようで、特に夢も持たずに生きている自分に罪悪感すら感じていた。
でも、日々平穏に暮らしたいと思って生きる、夢はなくてもそれだけでいいじゃないか!

個性的な登場人物たちと怜が繰り広げる日常は、まさしく青春真っ只中。
懐かしさと愛おしさが心を満たした。

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2023年03月17日

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さびれた温泉町であるけれど、悲観しないで前向きに生きている人々と高校生。確かにエレジーはの風は吹いていない。

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2023年02月14日

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1445年前はこんな高校生やったような気もするが、ここまでスマートな付き合いができてなかったかも。タイムマシンがあったら絶対戻りたい季節ですね。青年諸君、ガンバレ!

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2023年02月09日

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ぼ~っと本を読みたいときに良いです。
からっとして、あとに残るものがない、ただ高校男子たちのオモロイ話。

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2023年02月08日

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 舞台は餅湯温泉という小さな温泉街を持つ海辺の町。その町の土産物屋の1人息子の怜が主人公。
 少しばかり気が弱く内省的なところがある男子高生・怜の高2の秋から高3の夏までを描く。

      * * * * *

 さすが三浦しをん作品です。登場人物がみな個性的で主人公の周りにバランスよく配されていたと思います。
 まず竜人をはじめとする仲間たち。
 実にパワフルで明るく友だち思いです。少し老成した伶にとって彼らの果たす役割は大きかった。

 次に怜の2人の母親。土産物屋を切り盛りする「おふくろ」・寿絵と、東京の実業家で月に一週間だけ餅湯を訪れ怜と過ごすことを楽しみにしている「お母さん」・伊都子です。
 なぜ母親が2人いるのか。その事情は終盤まで明かされず、読み進めるモチベーションにもなっています。この辺もうまいと思います。

 本作は、高校生が自己を見つめ、自分の夢や適性に気づいて進路を定めるというありきたりの青春ストーリーでないので、最後まで楽しめました。この捻りぐあいも三浦氏ならではだと思います。

 ラストの収め方が少し軽すぎて物足りなく感じるけれど、これは続編を予定しているためだと見ました。
 そう考えれば、伊都子の屋敷の執事的な存在である慎一や、怜の父・重吾などを正体がよくわからないままにしていることも納得できると思うのですが……。

 また、怜たちのその後も気にかかりました。おそらく先行きを悲観したくなるようなことにはならないはずだとは思います。餅湯にエレジーは流れないでしょうから。

 だから大学進学組の5人には、全員合格して東京での新生活に突入して欲しい。
 怜と藤島、丸山と心平はそれぞれ同じ大学 ( 有名私大の経済学部と私立美大 ) だと思いますが、どんな挫折をしどんな成長を遂げるのか。それに竜人と愛美 ( 中堅レベルの女子大っぽい ) の遠距離恋愛の行方はいかに。彼らの青春の1ぺージがどう描かれるのかが気になります。

 さらに、東京に本拠を構える伊都子と怜の親子関係の深まり方も見逃せません。

 ともあれ次回作は東京に舞台を移した、怜と仲間たちの大学生編をぜひお願いしたい! 期待しています。

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2022年07月31日

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愛すべき人物描写と三浦しをんさんらしい心温まる人間ドラマ。青春の瑞々しさ。家族、友人、商店街で問題が起きるのだけど全体的にコメディタッチで明るいので安心して読める。面白かった。

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2023年01月24日

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かつての賑わいを失ってさびれつつある温泉街に暮らす男子高校生たちの話。主人公の伶は普段は土産物店を営む飾らない性格の寿子との二人暮らしだけれど、毎月第3週は複数の事業を展開する実業家で寿子よりも年長の伊都子と、大きな屋敷で過ごすのが子供のころからのならわしで、寿子をおふくろ、伊都子をお母さん、と呼んでいる。父は居らず、話題にものぼらず、昔からそうだったので事情を知ろうにもきっかけも見つけられず、そろそろ進路も決めねばならない年ごろながら遠慮深く常に他人の気持ちをおもんぱかる性格でいろいろ考えているのに何も結論が出ず知らず知らずのうちにストレスが溜まってしまっている。と、書くと、シリアスな感じだけれど、三浦しをんさんなのでテーマは深刻であっても全体の雰囲気は大変なごやかでくすりと笑ってしまうような小さなやりとりが随所にちりばめられており、楽しく読めました。父親に関する謎はなんだかスッキリしないというか、伶の葛藤と成長を描くための記号に過ぎない感じで漫画っぽいというかラノベっぽい感じではありましたが、それよりも友人たちとの青春模様とか、都市部とは違う温泉街の人たちのかかわり方や人情の在り方などが、読んでいて心地よかったです。近ければ近いほど、共通点が多ければ多いほど、合わない部分や違いが際立って仲が悪くなる、の典型のようなさびれた温泉街だけれど、対抗しながらも相手を思いやる伶たちの暖かい人となりに、とても好感を持ちました。個人的な好みからすればだいぶんラノベ寄りの作品ではありましたが、面白かったです。

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2024年03月31日

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ネタバレ

餅湯という観光地に暮らす高校生たちの青春。

玲は物心ついたときからお土産屋の母と、桜台の豪邸に仕事の合間を縫って帰ってくるもう一人の母がいて、
2つの家を行き来しながら生活していたが、進路のことをどう相談するか悩んでいた。

美大を目指す人、旅館の跡取りにスポーツ筋肉バカな個性豊かな同級生。
餅湯の博物館から土器が盗まれたという事件も続き、犯人探しと、玲の父親の存在や、将来のこと。

青春だった。

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2024年03月08日

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餅湯温泉街で暮らす複雑な家庭環境にある男子高校生の怜。
怜と友達達の場面が面白すぎる。会話も怜の心の中でのツッコミも。

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2024年01月27日

Posted by ブクログ

温泉街でお土産物屋を営む母と暮らす主人公の高校生、怜とその幼馴染やクラスメイト、商店街の人達とのお話し。
少し複雑な家庭環境の怜だけど、その複雑さをすんなりと受け入れていて、自分の生い立ちや両親の過去をこんなにも、軽く受け入れられるもんだろうか?と少し疑問に思ってしまった。それでも、三浦しをんの書く登場人物達はそれぞれ個性が立ってて面白い。
こんなことあるー?!と思っても、キャラの強さと話の面白さで読めてしまうとこが、三浦しをんの小説の素敵なとこだと思った。物事をそんなもんかと、受け入れる軽さも時には大切だと感じた1冊

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2023年12月31日

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青春だなーと感じた作品。
最初はん?って思ったりする部分もあったが、後半に進むに連れて少しずつ疑問が解決されていった。
優しく温かい街でもし実在するなら行ってみたい。

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2023年06月18日

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温泉街餅湯に暮らす男子高校生怜の、仲の良い同級生たちや二人の母親との生活を描いた物語。昔ほどの活気は無くなっている温泉地の商店街でのゆるい暮らしのなかで、高校生の怜はなぜ母親が二人いるのか、今後の進路は、など思う事もある。
成長物語というほど何かが起きるわけでもないけど、ほのぼのとして面白かった。

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2023年05月03日

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"[..] それはフィクションだからだよ [..] だれかが出生の秘密を漏らしてくれないとストーリーが進まないから" とか "そのほうがなんとなく収まりがつくからだと思う" のあたりと嫉妬を感じるあたりから、ジミーが良かったです

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2023年04月29日

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 ここに出てくる、子供たちはいい子ばかりで、性格、価値観は違うけど、ちゃんと、将来のことも考えている。
なにより、思いやりもあり、お手伝いも出来ている。

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2023年04月17日

Posted by ブクログ

残念ながら本作に入り込むことができませんでした。個性的なキャラクターが動きまわってはいますが、中々共感できずにいつのまにかお話が終わってしまったようです。
好みの問題かとおもいますが、個人的には星三つです。ストーリー中盤は少し面白くなってはきていたのですが…。

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2023年04月15日

Posted by ブクログ

高校二年生の穂積怜を主人公に、その不思議な家族や友人たちとの一風変わった日常が描かれた作品。前半は、男子高校生にありがちなちょっとおバカな話が多く、声を出して笑いながら読んだものの、後半はだいぶダレてしまって読み進むスピードが落ちた。しかし、けっこう面白かったので、三浦氏の他の作品も読んでみたい、と思った。

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2023年03月29日

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