【感想・ネタバレ】特殊清掃 死体と向き合った男の20年の記録のレビュー

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凄く…

2013年11月30日

考えさせられました。
こんな事書くのは、失礼かもしれないけど…
最初は、軽い興味本位で、読ませてもらいました。
でも、夢中で読み終えました。

(自分のこれからの人生を考えなきゃいけないなぁ。)
と、思わせてもらいました。

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Posted by ブクログ 2019年02月21日

遺体痕処理から不用品撤去・遺品処理・ゴミ屋敷清掃・消臭・消毒・害虫駆除を行う「特殊清掃」。そんな特殊清掃を生業としている男性のブログをまとめたのがこの本だ。
自殺や病死など、死に至る原因は様々だけれど、発見されるまでに時間がかかる孤独死では、現場が凄惨なものになる。そこを清掃するのだから、まさしく汚...続きを読む仕事(おしごと)。

離れて暮らしていた息子が引きこもりになり、そのまま病気で孤独死をした。その父親が部屋の清掃を依頼。特掃隊長と共に、死体痕を自ら清掃した父親の愛情。
昔、世話になった知人が孤独死。苦しいときに助けてくれた“真友”への恩返しにと、特掃隊長に依頼する前にあらかたの清掃をしていた男性。
年老いて体の自由が利かなくなってきた。先も長くないだろう。「住み慣れた部屋でポックリ逝きたい」と生前契約をする老人。

死に関わる仕事について書かれているのだけれど、生と死は表裏一体。人は必ず死を迎えるし、それは今日かもしれないし、明日かもしれない。そんないつ訪れるかしれない死を心にとめて、今生きている“生”をどう生きるか?を考えさせられる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年12月08日

人は自宅で家族に見守られて旅立つばかりではない。
不慮の事故や突然の病で旅立つ人もいる。誰にも気づかれないで無くなった場合の事例がこの本に多く掲載されている。
人は死んだ後、何もしなければ腐敗し、溶けてなくなってしまうことを私は初めて知った。そして、その劣悪な状況の中、清掃を行う職業があることも初め...続きを読むて知った。
人の死は常に生と隣り合わせで、いつ死を迎えるかなんてわからない。
いつも通りがいつも通りにならない時がいつか来る。
自分の死生観についても考えさせる本でした。

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Posted by ブクログ 2014年10月09日

当事者本系、有り難いのです。遺体処理なども含まれるそれは大変なお仕事なんですが、また作者の方の在り方がよくて。本当、紹介する言葉の無い本です。読めば分かる。

あ、でも最後の養老先生のコメント、こんなよろよろした文体のお方だったっけって失礼にも勝手に心配になったの私だけでしょうか…

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Posted by ブクログ 2012年07月28日

”特殊”な清掃を請け負う、特掃隊長。
本書で語られる多くは、特殊な状況下に置かれた遺体とその周囲の清掃。
”特殊”な状況下ゆえ、周囲の人たちも我をモロに出す。
遺体の状況、故人の周囲の人たちを見る中で、在りし日の姿も垣間見えてくるようだし、そこから世の中の空気も感じられるよう。
普段接点のない仕事、...続きを読む分からない世界だったので衝撃もあったが、淡々とした語り口で読みやすい。
「死」「どう生きるか」を考えた。
巻末の養老孟司さんの解説も、「さらに考えさせられる感じ」でよかった。

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Posted by ブクログ 2012年05月03日

物語で読んだことはあったがリアルは初めて。誰かがやらないといけない仕事。全ての仕事は尊いという言葉を思い出す。納棺師も素晴らしいし同じカテゴリーに感じる。きっとこの人は往生したら天界で人間を助ける役目とか担うんじゃないかなあと思った。

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Posted by ブクログ 2022年04月05日

面白かった!

読み応えある〜腐乱死体の描写が大好きで読んでみたのだけどその辺りは割とあっさり目に書いてあるように感じた。

「生きる」ことについて真剣に考える。

その日その日、今の今の今を生きる。

作者がこめた強いメッセージは否応なく伝わってくる。

本当に凄惨な現場なのですね…現場の空気がこ...続きを読むこまで届いてくるようだ、実際に現場に居合わせたことはないけど、この仕事に打ち込んでる人の心理は…私の理解を超えたところに達してる。

強い…。

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Posted by ブクログ 2020年03月29日

「特殊清掃」― 死体処理や腐乱死体があった部屋の清掃や「ごみ屋敷」の清掃 ― を請け負う業者に勤める著者がつづるブログが元になった本。

「死」というものは現代においては隠されている(TVでは豚の死骸だってモザイクを入れられる)。この本には深い哲学的な考察などはない。その分、腐乱する身体というむき出...続きを読むしの現実があるということを単に提示する。淡々と行う作業の中での心の引っ掛かりがある種の謙虚さを持ってさらりと綴られる。

だからこそ養老孟司の解説がとても邪魔なものとなっているのだ。

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Posted by ブクログ 2014年04月08日

特殊清掃という仕事を初めて知った。
新聞にも載らないような訳ありの死は今もどこかで起こっていて、彼が清掃に翻弄しているー。

死後の精神がどうなるのかはわからないが、
肉体は腐敗する。
そんなのは考えればわかることなんやけど。
まだ私は死を自分事として考えられていない。
そういう危機に面して初めて、...続きを読む
想いを巡らせることができるのだろうか。

「メメント・モリ(死を思え、死を忘れるな)」

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Posted by ブクログ 2013年11月03日

本書は、特殊清掃を行う「特掃隊長」と呼ばれる男性のブログ「特殊清掃・戦う男たち」を書籍化したものです。『ニンゲンは死ねば腐るだけや』この言葉が意味する現実を突きつけられる内容が次から次へと登場します。

本書は人気ブログ『特殊清掃「戦う男たち」』の書籍化したものだそうで、僕も本書を読み終えた後でサラ...続きを読むリとではありますがブログのほうを確認しました。筆者は大学を卒業後、この特殊清掃の仕事に就き、肩書きはヒューマンケア株式会社ライフケア事業部所属であるそうで、1992年から遺体処置・湯灌納棺・遺体搬送・遺品処理・ゴミ処分・特殊清掃・消臭消毒・害虫駆除業務の現場を踏み、現在は特殊清掃部門を担当されているのだそうです。

「人間は死ねば腐るだけや」
そう嘯いて自らの人生を思うままに駆け抜けていったのは白洲次郎と彼の父親でありますが、実際に人が死んで腐っていくとどのような結果になるかということが本書の中に詳細に記されていて、遺された遺族や現場を清掃、復旧している彼らのことを考えるとなんともいえないものがあります。ここに登場する孤独死した人間と、病院であれ自宅であれ、家族に看取られてという形でも、『ひとりで逝く』ということは変わらないわけでありますが、『その後』というのは大きく違ってくるかと思われます。

自らもかつて札幌で過ごした最期の1年が本当にここに出てくる人たちのような『最期』を遂げていた可能性があり、また将来もそうなってしまうことが否定できないことが、心のどこかにいつもあるがゆえに、本書をてにとって読んだのかもしれません。やりたいことをやって生きている人間で『末路哀れは覚悟の上やで』というのは常に頭の片隅にあることなのでしょう。

話がだいぶ外れました。筆者が踏んでいる現場というのは過酷そのもので、家の中を覆いつくさんばかりに積み上がったごみの山だったり、人型にくっきりと床や壁に痕跡を残した『生の証』を徹底的に掃除し(処理しきれない場合が大半で全面改装になる)遺族と共に逝ってしまった人間を思い、涙する…。ここに記されているのは本当にあけすけもない現実でありました。もともとがブログを下敷きにしているので、さらりと読むことができますが、内容は本当に重いです。

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Posted by ブクログ 2013年07月27日

恥ずかしながら初めて知ることが多かった。特殊清掃という言葉に単純に凄惨な事件現場やゴミ屋敷を連想していたが孤独死や自殺という新聞に載らないような場所の清掃がほとんど…。
そうだよな、人間も生き物なんだよなと思い出した。
依頼人とのコミュニケーションもかなり繊細な意識で臨むだろうし、身体も気持ちも酷使...続きを読むする大変な仕事だ。

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Posted by ブクログ 2013年03月03日

死生観を考えるきっかけって、昔は宗教の中にあったりしたものだけど、今は法医学とかこういった職業の中にあったりするのかなと思う。

いい本。

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Posted by ブクログ 2012年10月31日

決して上手な文章ではないと思う。矛盾したことも書いているし、ときにキザな言い方だなとも思う。だけど、普通の人では体験できないことに日常的に接しているからこそ、惹きこまれる本だった。

冒頭にこう書いてある。「私は、今まで、幾人もの死を体感し、幾人もの生を垣間見てきた。目に見えるものを片付ける中で、目...続きを読むに見えないものをたくさん目の当たりにしてきた。すべての儚さを思い知らされつつも、死痕を消して生跡を刻み、死を生に転化させてきた」。非日常的なことの連続の中で、目に見えるものはもちろんのこと、目に見えないけど、確かにそこにあるものを実感できるのだと思う。それは、故人の人生という営みの足跡であり、そこに刻まれた想念なのだろう。

『続・悩む力』だったろうか。姜尚中がこんなことを言っていた。現代は成長し続けるという神話が支配している時代。死を遠ざけたことで生をも遠ざけた時代。そして、いつのまにか変容し、逸脱してしまった資本主義が支配する時代だと。

だからこそ、著者の特掃隊長は、いま目の前にあることを一生懸命にやろうという。「今日が変われば、明日が変わる。明日が変われば、明後日が変わる。一日一日が変われば、人生が変わる」。死を遠ざけるのではなく、死を身近に感じるからこそ、いまの瞬間を走り抜けるというパサージュが生まれるのだ。

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Posted by ブクログ 2012年09月02日

文章が上手い下手の世界ではない。『死』を日常的に接している人の『死』への考え方を赤裸々に述べられたもの。養老先生に逆らうようだが普通の人は『死』には顔をそむけ、いや、避けているのが通常であろう。色んな状況に遭遇した事を客観視したこの本は老い先短かい単身生活の私には参考とする点が多い。

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Posted by ブクログ 2014年02月19日

特殊清掃という、大多数の人がやりたくないけれども、ちょっと興味をひかれる職業。ブログをまとめただけであって若干だれる部分があったが、いろいろ考えさせられる本だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年07月08日

文章の巧さを味わう本ではなくて、
語られているものごとに非常に意味のある本。

個人的には、死ぬ迄にあと何回食事を出来るか、だとか、
今日無事に帰宅出来るか分からないから、出勤前の部屋は
きれいに保っておこうだとか、ごく常々思っているが、
死んだ後の自分の体について思いを巡らすことは少なかった。

...続きを読む文中の故人は、浴槽に沈む「自分の歯」を思ったことはなかったのではと察する。
解説の“致死率100%”も、当たり前とはいえ、はっとした。

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Posted by ブクログ 2012年07月19日

本書に登場する死の多くは、おそらく訳ありの死であり、しかも終わったあとの「死」。
失礼ながら、さほどうまいとは言えない文章を、シチュエーションが読み物にしたてあげた印象。
淡々と書かれているものを淡々と読みましたが、清掃の対象が、はからずも知人であった、というエピソードには、他と少し違う迫力がありま...続きを読むした。世の中には「あかの他人」がやるべきことがあるんだなあ。

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