あらすじ
アーサーとリディア。二人が出会わなければ、こんなことには・・・。1953年、アーサーはこの世に生を受けた。母親からの虐待を受けながら育ったアーサーは、狡猾な悪ガキへと成長していった。大人になってからも、アーサーは邪悪な感情を秘めたままだった。その後、内気な女性リディアと知り合い、彼女は不安を残しつつもアーサーと結婚。だが、彼は変態セックスを強要したり、しだいに凶暴な性格を表していく。抑圧された日常の中、彼女は一人息子ロバートに愛情を注ぐが、ロバートもまた奇妙な動作や習癖を見せ始める―――。
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Posted by ブクログ
子どもの頃に親から虐待を受けた人は、大人になると我が子にも同じことをしてしまうのだろうか?
また、その受けた虐待が異常な性格を作り上げてしまうのだろうか?
母親からの虐待を受けながら育ったアーサーは、暴力、異常な言動や性的行為にとり憑かれた男に成長する
そのような衝動を抑えきれない人間だが、それを巧みに操作する冷静さと頭脳を持ち合わせている
イッちゃってるのに頭がいい厄介な野郎だ!
そんなイッちゃってる野郎の表面的な人柄の魅力に惹かれて結婚したリディア
アーサーの異常な言動や変態プレイの強要に疑いを抱きつつも、拒否することでアーサーが息子のロバートに悪い影響を与えたらと思うと不安で仕方なく拒絶することができないでいた
アーサーに抑圧された中で、リディアは息子に愛情を注ぐのだがその息子もアーサーから性的虐待を受けていることに気づく
それを知ったリディアは自身と息子を守るためにアーサーのもとを離れ、全面的に対決するのだが、「法」というものはなんて酷いものなんだと思わされた
息子のためにと想う言動が「法」によって上手くいかないもどかしさ!
この胸くそ悪さに不快感、決してハーピーエンドという終わり方にしないケッチャムもイッちゃてるーーー⤴⤴⤴
ケッチャム作品はまだ二作目ですがケッチャムの虜になりつつあります…
そんな私もイッちゃてるのか!?
Posted by ブクログ
イライラした。
父親に凄いイライラした。
悪い事が起きて、
良い事が起きて、
もっと悪い事が起きて、
みたいな作品
ちょっと気を抜くと、突き落とされる
Posted by ブクログ
子供は、無力ながら愛する親を守るため(だけ)に必死で生きている。日本でもどんどん深刻になっている(昔からそうなのかも。最近表面化するようになっただけで)虐待事件を見るにつけ、この話を思い出します。子供は親を守りたい。愛するものを力の限り守ってるんだと思います。
Posted by ブクログ
久々のケッチャム作品。
相変わらず胸糞悪い。
なのに手にしてしまう。
ナゼか?
私が頭の狂ったサイコパス、シリアルキラー物が好きだからであり、本作がケッチャム作品だから。
以前読み終えた同じくジャック・ケッチャム著「隣の家の少女」を彷彿させられました。
説明
内容(「BOOK」データベースより)
アーサーとリディア。二人が出会わなければ、こんなことには…。1953年、アーサーはこの世に生を受けた。母親からの虐待を受けながら育ったアーサーは、狡猾な悪ガキへと成長していった。大人になってからも、アーサーは邪悪な感情を秘めたままだった。その後、内気な女性リディアと知り合い、彼女は不安を残しつつもアーサーと結婚。だが、彼は変態セックスを強要したり、しだいに凶暴な性格を表していく。抑圧された日常の中、彼女は一人息子ロバートに愛情を注ぐが、ロバートもまた奇妙な動作や習癖を見せ始める―。
Posted by ブクログ
生理的嫌悪感を容赦無く抉ってくる。
怖いのは、これは小説だが、世の中には
これに近い狂気が存在する事だ。そして、
自分が持つ正義感が通用しない絶望感。
どれを取っても、後味の悪さを残すのである。
期間を置いて、二度目を読んだ。
久しぶりにケッチャムの描く不快感を味わいたかったからだ。期待通りではあったが、駆け足の読書。闇が連鎖する。
Posted by ブクログ
リディアがどれほど訴えたところで、ロバートは奪われ、虐待者の自由に出入りできる場所に置かれてしまう。
これは法律で決まっていることなのだ、これに従わないのは法律違反だ、と言われて、リディアはとうとう実力行使に出てしまう。
どうしてそれが実刑判決なのか。情状酌量の余地ってものはないのか。
それでも、とリディアは自分を慰める。自分の息子を苦しめるものはもういないのだと。
Posted by ブクログ
ケッチャムの中でも1番まともじゃないかと思います。
父親の異常さがリアル。
後半は裁判モノのような感じ。
ケッチャムにハマッてた時に友達に貸したら
引いてました(泣)
Posted by ブクログ
相変わらず鬼畜な話だ。
幼児虐待ものとでも言うのかな。
で裁判ものになって、最後はやはり後味悪し。
今までの中では、一番余韻があったかな。すこぶる嫌な余韻だけど。
ちょっと『ブラジルからきた少年』を思い出した。
かなり主人公に同情する話だけど、やはり救いがない。全くない。
途中、いきなりシリアルキラーが入りこんでくるけど、なんとなく宙ぶらりん。
いや、それはわざとなのかな?
生き残った犠牲者が安心できず、そんな人間は沢山うろついている、ということを表しているのかな。
なんとなく、キャラクターそれぞれのバックストーリーへの踏みこみが足りない気がする。
その場の説明のためだけの設定っぽく感じるところもあった。
それがどうなるの、とドキドキ思わせといてけっこう肩透かし。それがちょい残念。
ケッチャム作品の特徴は、逃げ場がないということ。
『隣の家の少女』は地下、『ロード・キル』は自動車。
この『オンリー・チャイルド』は閉じ込められてるわけではないけど、子供と言うやはり逃げられない立場。
逃げ回るのと同様、逃げられないのも恐怖の定石。
完全に受動的になっちゃうから、ひじょうにプレッシャーを感じる。
一気に読み終えないと安心できない。
読み終えてもほっとできないのがケッチャムの凄いところ。
Posted by ブクログ
気分のいい物語ではないけど、以前に「隣の家の少女」を読んだときに少女に共感するような、凄く自分に響くものがあったのでこちらも読んでみました。「隣の〜」ほどの衝撃はなかったけど、こちらもケッチャムらしい絶望感のある内容で、不快な展開ではあるけど、そこがまた読み進めてしまう良さがあると思いました。
Posted by ブクログ
暴力的で変質的で殺人犯の夫から息子を守るために闘う妻。
児童虐待が大きなテーマになってて、法廷の辛気臭ささにイライラさせられた。
今回もまた読者を裏切りつづけてくれる作品だったので満足。