あらすじ
「日本」という国のかたちが変わろうとしている。保守の姿、対米外交、アジア諸国との関係、社会保障の将来、教育の再生、少子国家の未来、真のナショナリズムのあり方……。その疑問への処方箋を示しつつ、自身の政治哲学を綴った書き下ろし作品。
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Posted by ブクログ
前々から気になっていた本。
安保法案でまさに蛇蝎のごとく嫌われはじめた安倍さん。でも、TVで見ると穏やかだし,ユーモアもある。どんな人なんだろう。
岸内閣の退陣を迫ったデモ隊、ロシア外交中の父の急逝、初当選の93年は自民党下野時代。政治家の孫だからこそわかる事情。米国の留学から親米すぎるのは気になるが、全共闘時代のマスコミ偏向報道ぶりって、当時も変わらんね。
家族回帰や、教育改革、デモ隊への嫌悪、安倍晋三の原点がわかる本。第一次内閣時の直前2006年出版。
もはや語られないけれど、やはり北朝鮮の拉致被害者を帰国させた貢献は大きい。
改憲は別に安倍さんの持論じゃなくて、占領後の不平等な日米関係解消のために、自民党政権が目指してきたものだった。
この人が国民に嫌われてでも勧めようとしている集団的自衛権。それが日本を救うことになるのを祈るばかりである。
ただ少子化対策や年金問題は理想論に傾き過ぎ。
国民年金70数万ももらえるからお得でしょって、健康保険引いたら実質月4万だったりするんだよね。このあたりの経済感覚はやはり庶民とずれてるな、という印象。
外交問題に対する見識はやはりさすが。
いまの野党では絶対に対処できない。それぐらいのキャリアをこの人は積んでいる。やはり首相になるべくしてなった人というべきか。
Posted by ブクログ
第一次安倍内閣時に出された本。首相となり今後の決意表明も込めた作品。この時は持病の影響ですぐに退陣となってしまったけど。現在の政治家の中では国のリーダーとなるべくした国家観の持ち主だと思っている。そのきっかけともなった一冊。
Posted by ブクログ
安倍晋三元首相が襲撃されてから早数年。
安倍氏の国家観、諸外国とどう付き合っていきたかったのか、この国をどうしていきたかったのか、現職当時は殆ど興味がなかったが、高市早苗首相が誕生して安倍政権時代を彷彿とさせる内閣になったので気になり読んでみた。
国家観は概ね同意する。
外交について対中、対印、他対アジア各国の付き合い方については随分楽観的な人だったのだなという印象。
インバウンドにより日本の景観がぶち壊され、外国人労働者流入により街中も不穏なものに大きく変わってしまい、日本国民に多共生文化を押し付けるようになった2025年の今を安倍氏が見たらどう感じるだろうか。
それから、家族観について、
労働については女性や高齢者にも活躍して欲しいと述べていたが、仮に母親・祖父母が働きに出たとして、家に母親・祖父母が不在となる家で日本の伝統的な家族の在り方をどう実現しようとしていたのか気になった。
ともあれ、メディア戦略なのか、よくバラエティ番組に出演する安倍氏を観ていた者としては、あの朗らかな笑顔、柔らかな口調、人の懐に入るのが上手いんだろうなと思わせる洒落っ気など、意外と氏の事をキャラクターとして親しんでいた自分を思い出す。
数多の柵により、思うように出来なかった事、言えなかった事が沢山あったと察する。
限られたページ数ではあったが、安倍晋三という政治家は日本という国の尊厳を守ろうとしていた事は伝わった。
記憶に残る政治家であった事は間違いない。