【感想・ネタバレ】カンパニュラの銀翼のレビュー

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Posted by ブクログ 2013年03月04日

キャーー! ゴシック&耽美要素満載で、でも論理的と言うか、言語遊びと言うか。本格的で、好きな人は絶対に好きな作品。

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Posted by ブクログ 2013年01月07日

雰囲気は好き。暗い暗幕のかかったような世界観だけど、ミュリエルとの刺繍の庭での出来事だけが光り輝いて見えました。最後の終わり方も好きで、後読感はよかったです。

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Posted by ブクログ 2013年03月10日

あまりに衒学的といえば作者に失礼だとは思うが、
少々疲れてしまった。
反りが合わないのはすべて読者の責任で、
作者に責任はないのだが。

2012 年 第 2 回アガサ・クリスティー賞受賞作品。

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Posted by ブクログ 2013年03月09日

第二回アガサ・クリスティー賞受賞作。

第一回の作品もそうだったが、これも衒学的な要素が多い作品である。
アガサ・クリスティー賞ってこういうのが好きなんだろうか?それともたまたまか。
ミステリを対象にした賞だが、この作品については、ミステリの要素は少なく、むしろ幻想的かつ耽美的な物語となっている。
...続きを読む
現在と過去の話が入れ子のようになっていて、時間の流れもまたこの物語の重要な要素ではないかと思われる。
最初は得体の知れない無機質な人物のように思われたシグモンドという人物が、だんだん人間性をあらわにしていく様にとても惹きつけられた。

論理学や高度な言葉遊びなど、計算されつくした構成だが、読みにくいほどではなく、作者の作る世界に心地よく幻惑される。

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Posted by ブクログ 2013年02月06日

文章がとても幻想的で、綺羅を尽くした耽美な表現はとても心地いいです。
高貴な血に潜む真実、死神のような男の謎、辻褄合わせの時間など、
眩暈のするような美しい物語に感動しました。

本格ミステリなのかなと勝手に思っていたのですが、
ミステリの要素だけでなく、哲学的であり、
怪奇小説なようでもあり、様々...続きを読むな面で楽しめました。
銀翼のシーンがまた美しく、夜空を翔ける姿に、
暗闇からは死への恐怖と、死への安らぎを感じます。
最後は物悲しいけれど、よかったと安心することができました。
とても好きな物語です。

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Posted by ブクログ 2013年01月24日

独特の世界に引き込まれた。でも言ってることがなかなかに難しくて、ゆっくりゆっくり読み進めた。読み終わったときの達成感?充足感?(笑)。言ってること難しいのに途中で投げ出したくないおもしろさがあったな。
『アガサ・クリスティー賞』受賞とあったので、ミステリかと思ったら、うーーん、これ、ジャンルとしては...続きを読む何なんだろう。普通のミステリではないです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年01月23日

クリスティ賞受賞だけれどミステリーというより幻想文学。
「時間の感覚」や時の辻褄合わせの時間に現れる死にたがりの”死神”のようなもの、時系列を行ったり来たり、読者もまた時間に囚われていくようで面白かった。
「血の濃さ」「なりすまし」、設定落ちしそうな部分もちゃんと理由があってGood.

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年01月23日

ミステリーより幻想ゴシックファンタジーに振り子の針はよっているような気がする。始めは吸血鬼登場かとも思ったけど、非常に科学的で哲学的。最後まで謎めいていて、それはシグモンドの行動性格の巧みさによるのだと思う。とにかく、ハリウッド辺りで映画化されてもいい様な面白さだった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年01月18日

充実した密度のある翻訳調の文章に、単なるミステリではなく衒学、哲学、耽美、冒険etcの豊かな物語で、受賞するのも納得できる。
自分は第二部がとても好き。
数奇な出来事によって、シグモンドとミュリエルの宙に浮いたような関係性。ずけずけと描いたらすぐ崩れてしまいそうなこの叙情的な画を、描ききったところが...続きを読むとても良かった。二人の結末と彼女の求める真実が明らかにされたところで胸にいろいろと思いがよぎる。
第三部最初のページみたいなのに弱いのです。

文体がけっこう特殊で、そのあたりが読みにくいと感じる人はけっこう出てしまいそう。
例えば、

「斜に構えた顔の左半分が街灯に煙っていて、男のくせに妖艶なる凄味が、気味が悪いくらい色濃く荒んでいる。反面、曇るように浮かび上がる右側は、無垢な虚ろさと愁いを帯びて、これが正面から合わせて眺めるほどに、非常に均一で端正な顔つきに見える。これぞ正しき礼節な美男子の、辛口な涼やかさだ」(p43)

こういう修飾過多の文章は、読んでいて頭に入らない。これは多すぎる例だけれども。
一方、この文体が非常に良く発揮されたと思うのが、二部の終盤、二人がともに昼を過ごす場面。
読みながら、うへえ、と感嘆。

あと、自分には終盤の展開がけっこう不思議。妄想のような理論のもとに、展開していくのが。
タイトルの場面を強く描きたいがための展開、という印象も受けてしまいそう。
でも、その場面が凄いのだから、プラマイでプラスの方が圧倒的に多いという、だいぶとんがっている作品。

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Posted by ブクログ 2013年01月14日

アガサ・クリスティー賞受賞作なのでミステリにカテゴライズしたけど、SFとも幻想とも言える不思議なお話。
一章、二章、三章、四章とまったく違う話のようで、初めのあたりの冗長だと思えたあたりも全部最後に集約されてた。すごい。
ただ文体なのか話の組み立て方なのか、とにかく読みづらくて、世界に引き込まれる反...続きを読む面なかなか読み進まないというのも不思議なお話。
もうちょっとシグとベネディックのエピソードが読みたかったな。エリオットとクリスティンのエピソードも。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年12月20日

カテゴリはミステリかな?

カンパニュラの銀翼、好きな世界で、文章も読みやすく面白かった。
場面、時代(というとネタバレになるかな)や視点が変わって話が展開するんだけど、何が謎なのか、何の関わりなのか中盤以降まで見えない。

シグとベネディックの秘密にはちょっとびっくりしました。アガサクリスティー賞...続きを読む受賞ということで読み始めたからかな?想定外の謎と解法でした。

シグモンドのイメージは当初、美しくて、特別に青い血の持ち主なだけに、もっと厭世的で無気力な、人嫌いかな?と思っていたのに、生まれの特異さや環境の割には普通の不器用な青年で、その感情が出ていく様が素敵だった。
ミュリエルとの関わりあいは切なかったけど、あの結末は彼の血を考えればお互いに幸せだったのかもしれないな。

なんというか、シグモンドは貴族らしい品のある余裕でしょうけど、他人にやさしいし、寂しさを抱えたところがまた女心をくすぐるというか、すごく好きだな(笑)。
いっそ、このままミステリシリーズとして、エリオットの麗しき助手として話を続けてほしかったです。。。切ない!

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Posted by ブクログ 2012年11月24日

(No.12-83) 早川書房 第二回アガサ・クリスティー賞 受賞作品。
この賞は、イギリス アガサ・クリスティー社公認のミステリ賞だそうです。

内容紹介を、表紙裏から転載します。
『1920年代後半の英国。エリオットには秘密があった。

資産家の子息の替え玉として名門大学で学び、目が見えなくなっ...続きを読むた「血のつながらない妹」のため、実の兄のふりをして通いつめる日々。そんなエリオットの元に、シグモンド・ヴェルティゴという見目麗しき一人の男が現れる。
〈抜け出したくばね、必要なのは概念の改革だよ。エリオット・フォッセー〉

物憂い眩暈。エレガントな悪徳。
高貴な血に潜んでいる病んだ「真実」。精緻な知に彩られた、めくるめく浪漫物語。』

ものすごく密度の高い物語でした。この一冊を読み終わって、なんだか3冊くらい本を読んだような気分になりました。
これって日本の作品だよね?と念を押したくなるほど、書き方が翻訳ものぽかったです。
ですから翻訳ものが好きでない方には積極的にお勧めできないかも・・・。

あちこちに薀蓄が散りばめられているうえ、思いがけない方向に物語が転がって行き、ぼんやり読んでいるとなんだかわからなくなりそうです。
あれ?・・・、と違和感を感じてすぐに出てきた横書きページ。わあ、そうだったんだ!

ゴシック・ロマンであり、オカルトっぽいのに、科学的に原因や解決方法を考えてちゃんとミステリとして納得させてくれたことが、ミステリの賞をとった作品として納得です。

ラストに向けてどんどん緊迫感が増していくので、いろいろ注意して考えて読みたいのに、それどころじゃないよ~って立ち止まる気になれず・・・。後半は一気読みでした。前半はね、立ち止まりつつ、時々前の方を読み直したりしたんだけど。

いや~満足満足!
あえて言えば、これってアガサ・クリスティーじゃないよね。
選者の一人鴻巣友季子さんが選考会に出るとき「この作品は明らかに抜きんでているが、アガサ・クリスティーの名を冠したミステリの賞に適格であるか」を心配されたそうです。結果的にそれは問題ないとなったのだとか。
もし、エドガー・アラン・ポー賞があったら、まさにぴったりだったんだけどな。

早川書房のイメージにぴったりの本で、さすがだわ!と嬉しかったです。

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Posted by ブクログ 2012年11月16日

これは面白い。
美男子いっぱいで適度に小難しく/笑、女は出ているが「妹」で、主人公以外の彼氏ができる/笑。
またそいつもいい奴だ/笑。
まったくもって私好みのお話でした。
では何故☆5じゃないのか?
それは「アガサ・クリスティー賞」受賞作品としてはどうなのか?という1点のみ。
カテゴリ分けも私はミス...続きを読むテリにはしませんでした。
ミステリというのとは違うんじゃないか、これ。
それだけです。

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Posted by ブクログ 2012年11月01日

前半は物語が余り動かず、読み進めるのが辛くなる時も。でも、後半物語が動きだし、全ての伏線を見事に回収しながら加速して一気にラストまで。読み応えあり。映画で見てみたい。

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Posted by ブクログ 2023年09月06日

なかなか個性ある文体でとっつきにくかったが、困惑させる展開の後、面白くなってくる
古典的、怪奇的、ファンタジー的な要素があって、ミステリー的な要素は無いように見えてちゃんとあった
登場人物の魅力も中盤から伝わってきた
独創的な物語であることは間違いない

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Posted by ブクログ 2015年06月30日

歴史ファンタジー?
1920年代の英国。資産家の子息の替え玉として過ごしているエリオットが、シグモンド・ヴェルディゴと名乗る男に巻き込まれていく話。

想像してたよりずっとおもしろかった!

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Posted by ブクログ 2014年10月01日

不思議な魅力のある物語。でも、何度も読み返したいとは思わない。アガサ・クリスティ賞受賞という帯に惹かれて、アガサ・クリスティ大好きなので、思わず惹かれて読んでみたのだが。。。そういった意味ではがっかり。アガサ・クリスティ賞受賞作品という謳い文句にはもう騙されないぞ。ホラーファンタジーって感じだった。

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Posted by ブクログ 2013年09月20日

さぁ読むか…。っとなるまでに時間がかかったのは、間違いなくこの表紙のせいだと思います…。絵が悪いとはいわないが、なにやらBLめいていて忌避感が…。
内容もちょっと匂う気がしないでもないが、まぁ普通

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Posted by ブクログ 2013年08月10日

愛すべきシグモンド、個人的には生き続けてベネディクトとずっと数奇な運命であってほしかった。
時空を越えるような大冒険を成功させエリオット達との親交がさらに深くなってから死期を覚ったのは悲しい。また、因縁めいた関係のベネディクトもこの試みには何かを予想してたのだろうか?血縁は希薄になってしまっているが...続きを読む、クリスティンを通して何かが始まるのを願いたい。

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Posted by ブクログ 2013年06月28日

資産家の子息の替え玉として大学に通うエリオット。一家には盲目の娘もおり、血は繋がらなくとも大切な妹と想い、兄として振る舞っている。本当の兄妹として生きられぬことに悩む彼の前に、ある美しい男が現れるが――。第2回アガサクリスティー賞。
作者が米国大学の哲学科卒という影響が濃く、非常に耽美的で哲学的な作...続きを読む品。ストーリーはありますが、それよりも登場人物の言動・関係性を通して語られる作者の哲学や、耽美で繊細な雰囲気に浸る作品だと思います。
…それにしても、仕方ないとはいえ男性登場人物は皆イケメンなのに暗くって、本当に残念な人たちですねぇ(笑)

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Posted by ブクログ 2017年11月09日

ちょっとBLを思わせる表紙につられて手に取りましたが、中身は正真正銘の外国作品。登場人物の長い名前を覚えるのに時間がかかり、ストーリーもなんだかあまり展開せず、もたもたとした思いで読んでいました。

堕落した資産家の子息の替え玉として名門大学で学び、子息の優秀な外面づくりをさせられていたエリオットは...続きを読む、ある日、子息が死亡したことによって役目が終了し、お屋敷を追い出されます。もとは使用人の子であったエリオットを本物の兄だと思って、慕っていた目の見えない妹は、真実を知ってもエリオットについていく道を選びます。そんな二人の前に、シグモンドと名乗る美しい男性があらわれて・・・。このシグモンドの美しさにはとても忌まわしい秘密がありました。

堅い雰囲気で始まりだし、なかなか話の中へ入り込めませんでしたが、中盤あたりからやっと面白くなってきました。
「濃すぎる血」。これがキーワードですが、1920年代のヨーロッパ、貴族社会には、こんな隠された忌まわしい慣習があったのでしょうか。生まれて来る子供はその罪をかぶり、五体満足の子は少ないようです。

事件はあっても「謎解き」も「捜査」もないのがこの作品です。第2回アガサ・クリスティー賞受賞作ですが、ミステリーというよりも切ないファンタジーのような気がしました。

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Posted by ブクログ 2012年12月10日

 むむ……!
 序盤は私の苦手な耽美な衒学趣味かと思ったけれど、読み進めるうちにどんどんとそれらは気にならなくなってゆく。これは主人公兄妹の力か?

 しかし予想しない方向に展開するので、油断出来なかった。久しぶりに一気読みした。面白かった!

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