あらすじ
全国に感動の輪が広がっているドキュメンタリー映像作品「SWITCH」のエッセンスが、本になりました!
遺伝子には「スイッチ」がある――この事実をまだ知らない方は多いのではないでしょうか? 遺伝子は親から引き継いだ固定的なものというイメージがありますが、じつはそうではなく、スイッチによって働きが変わる動的なものなのです。このことを、バイオテクノロジーで世界的な実績を上げ続ける村上和雄筑波大学名誉教授が、大事故から生還した鈴木純子さん・もも子さん親子のお話、特別支援学校で活躍する山元加津子さんの学校でのお話など、実例をあげながら科学的に説明していきます。そして、お話は「震災後をどう生きるか」「いのち」「魂について」へと展開していきます。
――あなたの遺伝子のスイッチはオンになっていますか?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
環境が遺伝子のスイッチを入れる=物理的要因、食物と化学的要因、精神的要因
心にもエネルギーがあって、スイッチをオンオフする。
エピジェネティクス=後成遺伝学
細胞生物学に量子物理学の理論が加わったもの
気持ちを切り替える=前向きにスイッチを切り替える
一般にマイナスと呼ばれる環境にこそ、プラスに切り替えるスイッチがたくさん含まれている。
ビジョンではなく、ミッションに生きる=ミッションは向こうからやってくるから、力も向こう持ち。ドリームではなくインドリーム。
自分の最善を生きる、ことからスイッチが入る。
自分はイルカだ、と思い込んでから潜水する。
瞑想は、精神の統一、心の純化、思いの凝縮を図る行為=遺伝子に作用してスイッチをオンする。
笑いは命を活性化する最良の薬。いつも笑顔を。
平沢興先生
いつが一番幸せか=今が一番幸せ、なら一生幸せである
ダライ・ラマ法王。
社会的な目標を果たすために健康を維持する=健康遺伝子のスイッチが入る
日野原先生
イラン・イラク戦争のときにトルコが救ってくれた。
ミリ、マイクロ、ナノ、ピコ、ユカワ
玄米と味噌汁、豆腐、納豆、魚、野菜、海藻
ほぼ120日で細胞は入れ替わる。
神、宇宙、大自然、サムシンググレート、がいのちの源。
魂と遺伝子の関係。魂がどう従っているか、が行動の原点
Posted by ブクログ
メッセージとしては、遺伝子がスイッチのようにオンオフをすることで人類には信じられない力が宿る、ほぼこの一点だと思います。
この言説が仮説の域を出ていないことは著者本人も認めており、それを踏まえた上で読解しなければイライラすると思います。なぜなら、その存在を証明するに客観的なデータと根拠に乏しく、また何がどうなればスイッチが入るのかのプロセスが抽象的で真実の相当性がないためです。言い換えると先の言説を証明するために著者が体験あるい見聞きした事例を出すのはいいのですが、それを遺伝子にスイッチが入ったからとするにはやや強引な印象を受けます。
ただ、私はこの本から得られた最大の学びは3つあります。一つ目は、祈りが他者に影響を及ぼすことが、私以外にもあったのだということです。祈りにも似た懸命な願いが何かに影響を及ぼした不思議な体験が私にも2度ほどあり、これが他の人にもあったのだと事例は、論理の飛躍に戸惑いつつも、理解できないことではありませんでした。
二つ目は、本書の中盤で触れられている科学に対する著者の姿勢です。というのもこの世で科学的に解明されていることは少ない、という著者の科学に対する姿勢には少し驚いたためです。人生の大半を科学に費やしておられる著者が、現代の科学では説明できない事象を非科学的事象であると切り捨てずにあくまで科学的な視点で検証する姿勢は学ぶべき所があるように思いました。
三つ目は、私は今誰かに生かされているという実感が持てた点です。メンデルの遺伝の法則を引用しつつ身体的に弱い立場に置かれている人達のおかげで今私は健常者として生かされているのだという命に対して謙虚な姿勢は、ギスギスしたポジショントークだらけの現代に一石を投じる著者の気付きではないでしょうか。