【感想・ネタバレ】ニサッタ、ニサッタ(下)のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

評価は5.

内容(BOOKデーターベース)
借金を何とか返し終えた耕平は、北海道・斜里の実家に戻る。その雄大な自然に癒されたものの、働き口は見つからない。そこに新聞配達所で一緒だった沖縄出身の竹田杏菜が突然やって来る。ようやくスーパーの正社員の道が見えてきた矢先、酒酔い運転で事故を起こしてしまう。明日への希望を問う感動長編。

おばあちゃんの言葉が1つ1つ心にしみた。

0
2017年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

乃南さんの作品とはとても思えない、異色な純文学?社会小説?だった。

でも、上巻から暗い。。暗いというか、ダメすぎて、一瞬でも同じようなダメ人生を味わったことがある人がこれを読むと、ちょっとそのときのことを思い出して、たぶんイヤな気持ちになるかも。

でも、主人公が少しずつどん底から上がってくる期待感もあって、下巻に突入!またここで、どん底に突き落とされる。

生きるのがつらいなら、明日のことは考えずとりあえず今日だけのことを考えなさいっていう、おばあちゃんの言葉が最高によかった。
明日のことなんてわからない。希望になるか、脅威になるか、それはそのときのその人の気持ち次第。
ほんと、そうだなーと思った。

この作品は、おばあちゃんとアンナがいい味をだしている。
彼女たちなしには、成り立たない。

アンナが吐いた最後の一言を思い出すと、ホロリと泣ける。

なんだろう、あの感触。
私もいつかどこかで、同じような気持ちを何度か味わったことがあるような気がする。

『あー、今まで生きてきて、よかったなー、って。。』

…だって(泣)。

0
2013年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Rさまオススメ本の下巻。
ようやくちゃんと働くようになったかと思ったら、なぜそのような女に?と思うような女性に入れ込み。
果ては飲酒運転で事故とは。
もうほんと読んでて情けない、歯がゆい思いをさせられるのだけど、思いの外、芯は優しく人に対しても誠実な良い人間なのだと思う。だからなおさら歯がゆいのか。
母親や杏奈にあたり散らしたものの、婆ちゃんのあたたかさには素直になれる。
ようやく落ち着いて母親や姉のことも考えられるようになるなど、やはり根は優しく思いやりがあるのだと思う。
杏奈もそんな部分に救われたのだろうと思う。
最後にはやりたいことを見つけ、希望に溢れる感じが良かったと思う。

しかし、就職難や借金地獄、家族の問題から民族の問題などなかなかに痛烈な内容を孕んでいて、これでもかと主人公が転がり落ちて行くのはしんどかった。
何が悪かったのかと考えるとき、まず自分を振り返るよりも前に周りのせいにする。なんかここまでではなくても、自分でもそんなふうに考えてしまいそうなときがありそうで尚更しんどく感じたのかも。

0
2019年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

乃波アサの小説を久々に読んだが、知らん間にこういう小説も書くようになっていたんやねぇ。ミステリー作家のイメージがあったが、この小説はミステリー色薄く、人間再生小説である。まるでパーカーの「愛と名誉のために」のような感じである。

主人公の人生の落ちっぷりがリアルで怖い。若気の至りで会社を辞めてしまうとか、再就職した会社が計画倒産とか、派遣で働いても単なる小間使いで仕事にやりがいがなくてついついサボるとか、学習塾で働いている時インフルエンザを圧して出勤し生徒に染してクビとか、行きがかりで出会った女に全財産持ち逃げされるとか、パチンコで負けが込み消費者金融で借金漬けとか、付き合った女が実はバツイチ二人の子持ちとか、酔っ払い運転で交通事故とか…

こうやって列挙すると、こいつなんなん?と思うが、こういうトラップって現実の世の中にいっぱい仕掛けてあるわけで、明日いや今日にでも自分の身に降りかかってきてもおかしくないものだってある。主人公が「甘いヤツ」と切って捨てるだけじゃないリアル感があるのだ。

どん底から這い上がり、人生を再生する小説が好きである。前述の「愛と名誉のために」なんかは、その中でもお気に入りで、何度も読み返しては「俺も頑張ろう」と勇気づけられている。
翻って、この本。確かに再生小説なのだが、何度も何度も底を見る姿とか、パーカーの小説ほどストイックになりきれない態度とかに、忸怩たるものを感じて勇気づけられる部分が少ない気がする。「一度や二度のやり直しで再出発できるほど人生甘くないよ」ということは分からなくもないし、その分リアルさも迫真なんだが、何度も読み直そうと思えるほど勇気をもらえる小説ではないと思った。

世の中そんなに甘くないんやで…ってことを、若い連中に教えたい時に読ませると、ちょっとは効果があるかも知れない。真面目に堅実に生きることが一番で、波風立たない刺激の少ない生き方の幸せさをしっかりかみしめて生きていきたい。

0
2017年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公の成長物語を

どうなることかと心配しながら一気に読めた。

最後は爽やかに終わり、続きが読みたいなと思った。

0
2013年09月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わりました。言葉がグサグサ刺さりました、途中ほんとしんどかった…。未来の自分かもしれないと思うと笑えないっていう。この主人公の人生が悲惨すぎて、逆に自分が安心してしまったりね。だからどうなっていくのか目が離せないっていうのもあったけど。

うーん、「今日のことだけを考えて生きなさい」ってあのタイミングで言われたら、どうなんでしょうねぇ。自分が耕平だったらとりあえず泣き崩れるかも。なんか刺さる言葉ではあるよね…。
あとは非正規雇用について自分が考える意味でも、今読むべき作品だったと思います。正直な感想、上下で重い内容だった。笑

0
2012年12月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何もかもいやになる、個人個人でそのレベルはいろいろだけどね…、
うん、風と共に去りぬだな。

最後に笑うために、最後に笑っていたいから、誰かと。

0
2012年12月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

耕平は何やっても言い訳ばかり、多分正社員にはなれないだろうなと思ってたらまさかの交通事故で心も体もボロボロ。どうやって立ち直るのか心配だった。でも昔は優しいおばあちゃんっ子だったんだろう事とか、不正に立ち向う正義感がある事が彼を救ったんだと思う。

0
2022年07月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

耕平のような人って実際いると思うし,杏菜の生い立ちのようにつらい人生おくっている人もいると思います。何か考えさせられた作品でした。

0
2016年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ニサッタ」とはアイヌ語で明日の意味。

北海道出身の主人公片貝耕平は東京の大学をでて、就職するが長続きしない。次に入った会社が倒産。

人災派遣に登録し仕事を回してもらうがこれも長続きせず、めぐりめぐって住み込みの新聞配達員になる。

が、ある事件をきっかけに故郷に帰り、スーパーでアルバイトとして働き始めもう少しで社員になれるかというところで、飲酒運転で事故を起こし大怪我を負い、会社からは解雇される。

最後の100ページをきったところで、怪我が治り料理人として今度こそまじめに働きだすところで終了。

耕平の今後と杏奈との関係がどうなるのか、続編が出てもいいような終わりかた。

耕平の祖母の若い頃の物語が、既に発刊済みらしい。

本編もさることながら、解説の分析がここまで読み込まなきゃ解説はできないのかと思うほどすごい。

0
2013年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

わりと下巻も不幸続きで・・・
人生って厳しいなぁと思いました。
もっと明るいお話かと思っていたのですが、何度も読み返したくなる!というお話ではなかったかも。

0
2013年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

及川(孝)先生からプレゼントされた。

いや~、マジで読んでてイラついた、この男。
救いようがないね。
いつ気が付いて自分の人生立て直すのかなぁ~って読み進めたら、あらら、最後の10ページほどでやっと更生、というかスタートラインに立ったとさww

さて、ワタシにプレゼントしてくれた先生は、何か意図したんですかね、この小説の内容とワタシの人生に…ww


上下巻、共に売った(h25.1.22追記)。

0
2013年01月21日

「小説」ランキング