【感想・ネタバレ】レモンタルトのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

これは好きな小説だ…と、悶絶しながら本を閉じた。BL・MLとあらかじめ分かって読むよりも、出会い頭の事故みたいに不意の隙を突かれたほうが衝撃が大きいと思う。つまり、予想していたよりも官能的で驚いた…(笑)
亡くなった姉の夫である義兄に思慕を募らせる弟。恐らく理解した上でその思いを泳がせている義兄。
二人の関係は健全だが、義兄への思いをこじらせて男たちを無自覚に惹きつけてしまう弟に助け船を出してやる義兄。
故人との思い出が二人を繋ぎもし留めもする、茶番の中に匂い立つエロさと切なさがあった。

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2022年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とても綺麗な文章だった。
所々内容が理解できず、前のページに戻ることが合った。
主人公が報われて欲しい気持ちもあるが、このままの関係でいて欲しいとも思った。

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2021年04月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おしゃれな文体だな…。
装丁が女性向けっぽかったので読んでみたら別の意味で女性向けだった。

男性同士の恋愛は「許されない恋」「人に言えない恋」という背徳的な要素がより感情にブーストをかけ、だからこそ人気のあるテーマだが、
昨今の空気からしてそういうエッセンスが薄れつつある気がする。
段々と異性同士の恋愛と同じような扱いになっていくのだろうかな。

愛人として一生を終えた母が死に、母を囲っていた父も死に、姉も死に、残ったのは自分と姉の夫(義兄)だけ。
会社では諸事情により役員の便利屋として秘密裏に行動しているため、他の社員からは何も仕事をしていないと誤解され蔑まれ、それを釈明することもできない。
そうした環境に依る主人公の精神的な脆さが随所に現れていて良かった。

最初は不思議な出来事から始まり、叶わない恋へと主軸が移り、悲しくも穏やかな話か?と思いきや主人公の不幸な境遇が明らかになるにつれ物語のテイストがどんどん息苦しくなっていく。
登場人物を出来るだけイニシャルで表記する(必要なタイミングでは本名が明かされるが、それ以降もイニシャルは継続する)のが、主人公が周囲の世界から一歩引いた形で存在せざるを得ないことのあらわれのような気がして切なかった。

文体がなんか全体的におしゃれだったな。
他の作品も読んでみたい。
普段使わないような言葉が頻出するので語彙が増えそう。

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2020年09月20日

Posted by ブクログ

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あらすじと表紙に惹かれて初めて手に取った長野まゆみ作品を雨の多い昨今読み返したくなった。

傘や海などのキーワードとともに展開される主人公の義兄への想いが切ない。

主人公を廻る登場人物とは大人な関係が描かれるが、それも本命への純粋で叶わない恋へのエッセンスとなる。

女子としてプラトニックを恋愛の最上に置く感性はとても共感できる。

絶対に嫌われたくないから欲を見せられないのに筈なのに周囲には見透かされてるぐらいわかりやすくてそういう可愛さも垣間見える。
義兄にはムキになり強気なのに、ラグーを作りながら涙が溢れてしまったり精神的脆さを見せるのはそういう相手なのが憎い。

義兄のどっちともつかずの態度は、彼としても姉の夫という立場が邪魔することもあるのかなと希望的観測をしてしまう。

結ばれることはなくてもギリギリの絆を紡げる2人であると思う。


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2020年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み返した。
士の恋が報われてほしいという思いしかない。初めて読んだときもそう思った。でも士は一哉(義兄)のことを決して手に入らないものだと思ってるから。なんてったって“海”だもの。
一哉の中ではなな子(士の亡姉)だけが妻で、彼にとって士は永遠に義弟のままだろうな。亡くなった人間に生きてる人間が勝つのは難しい。

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2016年10月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

はじまりがとてもすてきだった。

ただ、個人的にはもうちょっと甘い小説が好きなので,主人公に対して社会がつらくて泣いた

ドライブが楽しいものだと嬉しい。

最初の傘がなんだったのかわからなかった。
何度か読んだらわかるかもしれないけど、主人公がセクハラに遭うのを見たくないので考察を探してみます。

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2022年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んだ後の余韻がすごい。はっきりと明言せず、考えさせる形式。でも、義兄が好きってところははっきりわかって良かった。主人公がめっちゃモテるけど肝心な本命とはうまくいかない。義兄が主人公を受け入れるでも拒否るわけでもなくなんとももどかしい。最後の考察で義兄は永遠に手に入らないものの象徴であり、今は亡き姉の思い出に主人公は一生勝てない勝てないというのを見てとても切なく感じた。姉と義兄の思い出の1つとしてレモンタルトがある。主人公がレモンタルトを食べながら義兄への感情を抑えるシーンがグッときた。

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2019年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

”私”は義理の兄と二世帯住宅に暮らしている。
会社の重役に与えられる数々の秘密の任務をこなし、奇妙なできごとに巻き込まれながら義兄への思いを募らせていく姿が描かれている。

長野まゆみさんの本、初でしたー
そしてBLを取り上げている作品も初でしたー
ことこまかい描写がなかったので読めました。
普通には起こりえないことが起こっているのに淡々と仕事をこなしている主人公、という印象を受けました。

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2014年05月19日

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