あらすじ
吃音のあるマギーは,人とうまく話ができないことに苦しみ,傷ついていた.ふしぎな力に満ちあふれた太古の森で,マギーは捨てられたユキヒョウの子と運命的に出会い,心を通わせていく.けれど,森には破壊の危機が刻々とせまっていた.ユキヒョウと木々をなんとかして守りたい――マギーは声をあげる.挿絵はダイアナ・スディカ.
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Posted by ブクログ
吃音のあるマギーは、学校になじめず、訓練施設への入所におびえる日々。
人間以外の、ネズミや鳩、カタツムリやダンゴムシとは、普通に話せるのに・・・
母のはからいで、コンウォールの祖父の元へ預けられ、
太古からのオークの森で、ユキヒョウと出会う。
マギーとユキヒョウとそれぞれの思いが交互に繰り返され、息をもつけない面白さ。
言葉を介さず、心通じていく二人。
一方で、大切なことは言葉にしないと伝えられないこともあると、
マギーは勇気を振り絞る。
1963年のコンウォールの田舎町を舞台に、戦争の傷跡や
自然破壊、銅採掘による中毒など、さまざまな問題を織り込みながら
破綻していないところがすごい。
(マギーの吃音もだが、安直な解決策を示さない)
エピローグが良い。
古き良き時代の英国の暮らしは、やっぱり、憧れる。
Posted by ブクログ
1963年のロンドン、吃音に悩まされるマギーは誰にも理解されず、転校を繰り返している。クラスメイトにも教師にも父親にも理解されず、コーンウォール地方に住む医師の祖父のもとへ送られる。そこで、罠にかかったユキヒョウと出会う。ユキヒョウは、ペットとして飼われていたのだが、その家から逃げ出して森へ逃げ込んでいたのだ。自力で罠を外し、森にこっそりエサを運ぶマギーだったが…。
その頃は、デパートでユキヒョウのような野生動物を売っていたとか、吃音に対する理解が薄かったとか、いろいろ驚いた。
寛大な祖父の対応と、ユキヒョウを助けたいマギーの気持ちが、吃音克服のきっかけとなっていく。