あらすじ
情報漏洩、さらには少年犯射殺の責任を問われ、閑職に回された警察官僚・湊俊介。エリート街道への復帰をめざし、警察トップにも影響力ある財閥の、婿選びパーティに高校生探偵・立花真樹とともに参加する。しかし、その館で令嬢が殺害された! 家名に傷がつくことを厭う遺族、自己保身に走る湊……大人の事情で事件はあらぬ方向に処理されるが、惨劇は続く! 湊たちは恐怖の館から生還できるか? (講談社ノベルス)
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Posted by ブクログ
ああ、とうとう湊サンまでそっち側に…(汗)。
「本格ミステリを打ち倒そうとする生意気な新人」とは汀氏のデビュー時に有栖川有栖氏が贈った言葉ですが、この殺し文句を久々に思い出しました。あ、以下ネタバレ気味かも。
深窓のお嬢様が密室で惨殺、というコレでもかと言わんばかりの舞台装置を用意しておきながら、登場人物ほぼ全員が謎解きを華麗にスルー。皆、素人童貞ネタにかかりっきりのダメ展開。つーか湊、ドクロちゃんなんか読んでるのか。日本の明日はどっちだ。
毎度おなじみ魚ウンチクはちょっと控えめですが(だって語る人が居な…どうなんだろ)、その分登場人物の病みっぷりが際立ったかも。読み進めながら、「ダメだこれ…」と何度一人呟いたことか。ええ、滅茶苦茶でした。
という訳で、極めて読み手を選ぶ本作ですが、振い落とされる読者はとっくに振い落とされている次第でして、要するに今回も大層面白かったです(笑)。