【感想・ネタバレ】全学連と全共闘のレビュー

あらすじ

六〇年安保闘争から五〇年、七〇年の闘争から四〇年の歳月が過ぎた。世界各国では今でも、政治のあり方をめぐって大衆運動が起こるが、日本ではすっかり見られなくなった。現代の若者に、国中が熱狂するような運動があったことを、実感をもって納得できる人はどれくらいいるだろう?
本書は、そうした熱狂的な革命運動を、子供時代にブラウン管越しに見た著者が、「熱狂の謎」を探って、関係者へのインタビューと膨大な資料をもとに、1955年の砂川闘争から1969年の東大闘争までの日々を再現したノンフィクションである。
学生たちは、なぜ革命に身を投じることができたのか? 革命の先にどんな社会を夢見たのか? そして、革命とは何だったのか?

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Posted by ブクログ

安倍政権下での安保法制改正に対して、反対デモに参加した元活動家やその周辺のお年寄りの気持ちを知りたくて手に取りました。
追い求めた理念の果てに様々な事件を起こしてきた彼らは、自身の誤りを認めていません。
掲げる理想は高く自信に満ちたものでした。しかし、戦前戦中の自身の体験を戦後に美化した者たちと、どこが違うのでしょう。思想は真逆に見えても、思考方法は同一のようです。

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2017年09月03日

Posted by ブクログ

安保前夜から安田講堂事件辺りまでを中心に、
学生運動を当時の関係者の話を交えながら追っていく。

ぼんやりと時系列的な流れはある程度理解できたのだが、
この時期の学生運動の正体がやはりよくわからなかった。
結局革命が起こればユートピアの実現に繋がるという
前提で動いていたのだろうか。
彼らの行動からはデモ以降の具体的なビジョンは見えなかった。
革命を起こすことについてもどこまで真剣だったのか良く分からない。
これだけ読むと手段が目的化しているようにしか捉えられなかった。

最後当時の人があれはあれで良かったんだ、
ということを言っていたけれど、全く共感できず。
それも結局は私がその時代に生きていないから仕方ないのかね。

本自体は分かりやすく、
基本的な概要をある程度網羅できたと感じた。

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2014年05月03日

Posted by ブクログ

作者が若い、と言っても1961年生まれ。安田講堂攻防戦の中継を観たのは小学生の時。実際に運動に関わった経験でなく、資料と関係者へのインタビューで構成。故に、客観的かつ淡々と時代が綴られている。

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2010年11月14日

Posted by ブクログ

時系列かつ物語テイストでまとめられているので、学生運動の大まかな事件を整理して理解することができた。ただし、それぞれの主張な事件の解釈にあたっては、慎重に判断したい。

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2020年02月13日

Posted by ブクログ

そうやってまとめ読みすると、自己満足のために多大な迷惑をかけてなお肯定的に思い出に浸ってるように見える。

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2013年08月17日

Posted by ブクログ

●:引用

●日本復興の希望とともに始まった新左翼運動は、やがて怒りへと変質し、ついには狂気へと墜ちこんで終末を迎えた。それはほとんど何の成果も残すことができなかった悲しい物語である。そしてそれが物語であるならば、物語のように書かれなければならない。私はそう考えた。
●自分たちがその一翼をなした新左翼運動を、そして戦後学生運動を、彼ら自身が総括することは決してできないのだと私は悟った。(略)しかし彼らが自らの青春を思うとき、そこに甦るのは狂気に落ちこんでしまった運動の陰惨な末路ではなく、正義感に燃えた自らの熱い思いであり、怒りの拳を天空に突き上げた若き日の思い出なのだ。(略)誰もがそれをわかっている。プロレタリア革命などこの国には決して実現しないことを。今も、そしてあの頃もそうだったのだ。しかしそれでも彼らは歌い続ける。かつてそれは輝かしい希望だった。希望は怒りとなり、最後には狂気となった。それから半世紀たった今日、それは一時代の象徴となり、ノスタルジーの対象となった。彼らはもう変わることができない。彼らを、そして彼らの過去を責めることは誰にもできない。

出版物、インタビューを当事者の視点から再構成した主観的な物語。当事者以外が主観的な立場で著した本というのは面白いと思う。前書きにあるように物語(ストーリー)である。

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2012年02月05日

Posted by ブクログ

1950年代から70年代くらいまでの学生運動の歴史がわかりやすく解説されている.実際に革命を信じて国会議事堂周辺を埋め尽くす人々の光景は今ではとても考えられない.

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2011年06月16日

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