【感想・ネタバレ】義理と人情―長谷川伸と日本人のこころ―のレビュー

あらすじ

『瞼の母』『一本刀土俵入』『日本捕虜志』などで知られる明治生まれの大衆作家・長谷川伸。終生、アウトローや敗者の視線を持ち続け、日本人のこころの奥底に横たわる倫理観、道徳感覚に光を当てた。その作品を読み直し、現代の日本人に忘れ去られた「弱者へのヒューマニズム」「含羞を帯びた反権力」の生き様を考察。

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Posted by ブクログ

山折哲雄 「 義理と人情 」 長谷川伸 の義理人情の世界から 江戸時代の日本人の心性を論述した本

著者は 日本人の心性を 「弱者や敗者に対する仁(愛、寛容、慈悲)」とした。特に 長谷川伸 任侠作品や 仇討や捕虜をテーマとした 作品に 日本人の心性を見出している

「一宿一飯」の恩義 という言葉が印象に残る。「日本人は神を信じないかわりに人間を信じ、それが 人の期待を裏切ってはならぬ という義理人情の思想になった」という言葉とリンクした

長谷川伸が 我々に伝えるために、日本人の中の日本人として記録した「日本捕虜志」は読んでみたい


長谷川伸の最期の言葉に感動する
「死ぬのは簡単〜生きるのは価値を作り出さなくてはならぬ〜私の生きる価値は仕事にある」

「日本人のえらさを日本人は知らなすぎます。埋もれた人々を掘り出したい。誤解された人物を正しく見たい」


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2019年06月29日

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