【感想・ネタバレ】猫の王国のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

猫を飼ったことがあっても、仔猫を保健所に持っていく(つまり、殺処分する)ことに抵抗なかったんだな、と新鮮な驚きがあった。

時代背景もあるのだろうけれど、屋根裏で死なれても困るし、増えても困るし、野良猫に手を焼いていた、という理由があるにせよ、猫飼いにも色々な人がいるのだなと。

同じ人が、自分の飼い猫には深い愛情を示すところが興味深い。年齢や状況にもよるだろうけれど、「うちの子」と「よその子」は、こんなに違うものなのか。

私の周囲には、どちらにも優しい、親切な猫飼いさんが多く、猫エッセイを書く人も同様の印象があったが、皆さん、本音を書かないだけなのかも知れない。

猫の話よりも、「ボストン再訪」という、若き日のアメリカ留学時代を回想しながら街を歩くエッセイの方が心に残った。著者が留学した時代は、女性研究者も少なかったし、今とは状況が全然違っていたようだ。

猫エッセイの中に出てきた、かばん売りつけ詐欺の話は不思議だった。詐欺と気づいたなら、「止めます」と言えば良いのに。
著者は大学教授なのだが、プライドが高く、賢い人ほど「(こんな賢い自分が)騙された」ことを認められないのかも知れない。

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2014年09月04日

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