【感想・ネタバレ】気がつけば40年間無職だった。 もしくは潔癖ひきこもり女子の極私的物語のレビュー

あらすじ

気がつけば○○シリーズ第3弾の主人公は、
生まれてからこれまで一度も働いたことがない無職女性!

「私は40年間、一度も働いたことがない。」
中年無職女性が解き放った衝撃的な一文。
潔癖が過ぎるがゆえに自分の部屋に入ることができない、強迫性障害を患う女性の艱難辛苦、ほとばしる生き様を凝縮!

いじめ、不登校、潔癖症、父からの虐待……。
父「学校に行くと言え!」
母「死にたい? 一緒に死のうか?」
私「最終的に父を殺さなければいけない」
この家族、何が起きるか予測不能!!!!!!!

「神戸連続児童殺傷事件」の犯人と同じ14歳、地下鉄の駅でパニック→柱に頭を打ちつける、悪魔に憑かれた映画『エクソシスト』のリーガンのように暴れる、初体験はスリランカ人、父が自己破産して家との強制別離、平山夢明の『独白するユニバーサル横メルカトル』との出会い、障害年金の受け取り方、30歳年上の男性と援助交際?、仲良しの姉にも精神障害が、気になる我が家の家計簿公開、脳梗塞で倒れる父……etc.
次々に起きる事件や、飛び出す名言&迷言に、ページをめくる手が止まらない!

自分の部屋に入るためのルール
その手順が潔癖&厳格すぎて自分の部屋に戻れない! ってどゆこと!?

暴力や言葉の暴力で否定され続けた10代、若さを生かすことなく無為に生を貪った20代、そんな日々を経ながら様々な精神疾患が発症した彼女は、30代に入ると、突如、「学校に行きたい」と考え始める。親子ほどに年の離れた同級生たちと過ごす初めての楽しいスクールライフ。仲間とのふれあい、文化祭や作文コンクールへの出場、遅れてきた青春は彼女の精神にどんな効果をもたらすのか――!?

「友だちがいないので友だちになってください」
「気がつけば29年間、処女だった。」
「やはり、30代就労経験なし、は大きなハンデなのだ」
「お前は苦労をしていないから若く見られるんだ」
「あのとき、本気で殴ってはいなかった」

貧困や介護が引き起こす親族間殺人だけでなく、インターネット社会化によって〝家族のカタチ〟が崩壊しつつある昨今、核家族すらままならない現代において、家族の在り方とはなんなのか? を提起する、祈りのノンフィクション!

無職で生き続けてきた後悔は拭いさることはできないが、とはいえ、本書が出版されることで、晴れて人生初の〝給料〟を手にすることになる作者・難波ふみ。

これにて40年間無職は打ち止めか!?

現代社会に〝生きづらさ〟を感じる全ての人に捧ぐ!

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Posted by ブクログ

強迫性障害と爆発的な感情を抑えられないことで苦しんでいる気持ちがありのままに書かれています
生きるの大変だなって思っている方は共感できるはず

時々苦しくなりますが未来への可能性を信じさせてもらえるようなラストなので是非最後まで読んでいただきたいです

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2025年04月24日

Posted by ブクログ

ものすごく苦しい話でもあるけども、淡々と書かれている。折々で前を向いて頑張る筆者の姿が救いになった。

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2024年11月17日

Posted by ブクログ

一気に読める。文章が簡潔でうまい。
40年間無職、強迫性障害持ちと、それだけ聞くと深刻そうだが、文章に自己憐憫が薄いので、さらっと読めてしまう。けっこうな生きづらさを抱えてるが、突き放したユーモアも持ち合わせている。
30歳過ぎての商業科高校通いの話は興味深かった。
強迫性障害の当事者でなくても、「たしかにこれで職場に通って働くのは無理だわ」、と納得させられる。
自分とは異なる人間の半生記は、やっぱ面白い。

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2024年09月18日

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