【感想・ネタバレ】兜町コンフィデンシャル 株式市場の裏側で何が起きているのかのレビュー

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Posted by ブクログ

前著の「粉飾の論理」がめちゃめちゃおもしろかったので期待して購入。前著でも、市場の裏側にうごめく不気味な人脈を活写していたのだけど、今回はさらにつっこんでいる。経営者側からの記述が多かった前著に対して、今回は裏側の人々の記述がとても多い。

上場企業にまつわるわりと有名な事件からそうでもない小さな事件まで取り上げて、それぞれの事件の経緯をとても丁寧に描いています。そういうひとつひとつの事件はそれぞれ関係ないように見えて、少数の人物たちのつながりのなかで展開されているのを、丁寧な取材であぶり出している。そういう人脈を追っていくところなんて、ミステリー小説を読んでるようなスリリングさがあります。最後まではっきりしないつながりがあったり、あまりに複雑に入り組んだ関係でちょっと読んだだけじゃぜんぜん把握できなかったり、というのはミステリー小説とは違うところ。

上場企業といったら一般にはそれなりに優良企業というイメージがあるけれど、そんなところにもこれだけの反社会勢力が食い込んでいるってのは本当に恐ろしい。そうした反社会的勢力が、時には合従連衡したり、時には追い落としや裏切りを画策したりという過程で会社が食い物にされていくのは、じつは僕たちが思っている以上に多いのかもしれない。

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2010年07月09日

Posted by ブクログ

最近の株式市場でのスキャンダルを取材したもの。多くが実名で書かれており、ちょっと懐かしい感じで読める。私募CBに絡んだ話題が多く、いったん上場してしまうとほとんど紙幣を刷るのと同じ感覚で株券を刷り、後は野となれ、、、という事件が多いようだ。松島庸が株券紛失事件後、「胡散臭いというより、比較するものがなかったので、わからなかった」と言ったことが引用されているが、「ポッと出」の若者に群がってエクイティ・ファイナンスを繰り返させ、やがて「ハコ」企業(いいネーミングだなぁ。。。)と化してゆく様はどれも同じように見える。リキッドオーディオ、クレイフィッシュ、ファーネス工業、ゼクー、南の建設、プライムシステム(サンライズテクノロジー)、丸石自転車、ICF、梁山泊などの事例が載っている。

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2011年08月07日

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