あらすじ
事故という未曾有の、まさに国難をうけて、多くの識者が、インターネットで、新聞雑誌で、テレビで、そして、書籍で、さまざまな立場、観点から語っています。
そんななかで、今もっとも注目される異色の青年僧侶、小池龍之介さんは説きます。
「今回の大地震、大津波、そして、原発事故──このたいへん痛ましい事態に、もし、救いを見出すことができるとしたら、これを、私たちがこれまで幸福だと思い込んできたものが、じつはそうではなかった、ということに気づき、ほんとうの幸福、すなわち、<心が安らいでいられること>へと、私たちの価値観を転換させていくチャンスとすることができるのではないかということです」
わたしたち一人ひとりが、その苦しみから脱していくための第一章、わたしたちのなかに思いがけず芽生えた他人に対するやさしさを「慈悲」の心に育てる方法を説く第二章、そして、これを「そもそもわたしたちの幸福とは何だったのか」と考え直す機会とするための第三章まで、厳しくも愛に溢れた著者の言葉に、きっと明日を開く勇気と実践的視点が得られることでしょう。
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Posted by ブクログ
3・11のショックが早くも風化しつつあるなかで、私たちは何を想い、どこに向かうべきなのか。同世代のお坊さんの言葉は、すーと心に入りました。
Posted by ブクログ
文字も大きくてなんだか道徳の教科書を読んでいるみたいだった。
なるほどなぁと思うところが多く、自分で自分を苦しめている事を気付かせてくれた1冊。
日々の生活での『麻薬抜き』をして心の安定感を取り戻したいなぁ。
Posted by ブクログ
うなずくことばかりでした。「はじめは偽善でもいいじゃないか
やさしさは多かれ少なかれ偽物、不完全なもの
自分が暖かく元気になりたいと思ってもなりたくてもかえってそれは逃げていく。求めると逃げる
その心地よさは求めずに優しくできたときの副産物 ご褒美
快感と幸福感はイコールではない
経済的豊かさを味わっていても決して幸せ感を得られていないのは、,,かえって都会であろう。
これからの社会をどうデザインしていくか。この観点ではどうなのか。復興とはどこを目指すのか。」肝に銘じたいと思います。
Posted by ブクログ
震災の被害にあった人が不幸で、東京の人が幸せとは言い切れない、そんな部分が心に残りました。
確かに、被害にあった人たちは未来への希望に満ちている人が多いかもしれない…。
実際小池さんは寄付したのかな~とか、小池さんは選挙とか行くのかなぁ~なんてところが気になりました(^^;
Posted by ブクログ
欲しいものを手に入れ、飽きてまた新しい刺激を求めて更に新しい欲しいものを手に入れる事の繰り返しで「幸福なんだ」と感じてきたわたしたち。そのように「幸福だ」と思いこんできたものは実は「幸福」でも何でもなくて「刺激によって受ける快感」であるという。本当の「幸福」とは外側にあるものではなく内側に誰でも既に持っている、「心が安らいでいられること」だと再認識させてくれる。震災以降、本当に大切なものは何か・・それに気づいている人々は多い。でも具体的にどうすればいいのか・・本書にはヒントやアドバイスがつまっている。人間である以上は煩悩から逃れられないもの。しかしながらそんな自分の中の感情や行動を常に客観視し自己を振り返る習慣をつけることはできるかもしれない。とてもわかりやすく読みやすい一冊。
Posted by ブクログ
色々なところで小池さんが言っているのと同じだけれど。
たとえ大地震が起こっても、大切な人が亡くなっても
心の二次被害を防ぐことで、救われる。
いや、救われないかもしれないけど、ちょっと楽になるかもね。
生きる執着がうすくなりそう。
でも、幸せって長生きすることじゃないしね〜。