【感想・ネタバレ】読書国民の誕生 近代日本の活字メディアと読書文化のレビュー

あらすじ

日本人はなぜ、いつ、「読者」になったのか? そして何を、どのように、読んできたのか?
出版資本と鉄道による中央活字メディアの全国流通、旅行読者の全国移動、新聞縦覧所と図書館という読書装置の全国普及――官・民による、これら三つの全国的要素の融合から、明治期に活字メディアを日常的に読む習慣を身につけた国民、すなわち「読書国民」が誕生してくる過程を、出版文化研究の第一人者が活写。私たちの読書生活の起源がここにある!

[目次]
はじめに
■第一部 流通する活字メディア
第一章 全国読書圏の誕生
第二章 「中央帝都の新知識」を地方読者へ――新聞社・出版社による地方読者支援活動の展開
■第二部 移動する読者
第三章 車中読者の誕生
第四章 「旅中無聊」の産業化
■第三部 普及する読書装置
第五章 読書装置の政治学――新聞縦覧所と図書館
第六章 図書館利用者公衆の誕生
あとがき
学術文庫版へのあとがき

[主なトピック]
○暴力沙汰まで! 「東京vs.大阪」新聞市場争奪戦争
○過疎地域を開拓せよ! 新聞社・出版社による地方読者支援活動
○駅は戦場! 漫画雑誌の隆盛はここから始まった
○お部屋訪問! 温泉地の貸本屋
○「情報にお金を払う」習慣を生んだ新聞縦覧所
○自由民権運動は下からの「読書国民」の創出
○読書の価値を再発見した日清戦後の一等国意識
○まるで監獄……帝国図書館の規律空間
○樋口一葉も友人と……女性が一人で行けない図書館

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Posted by ブクログ

私はそもそもどのようにして読書が好きになったのだろう?どうして本を読むようになったのだろう?そんなことを考えた。もちろん小学校に行ったから。先生や友達の影響、学校図書室の存在や両親が与えてくれた本、商店街の書店。そんな楽しい読書体験が出発点だ。では日本国民としてはどうか?識字率が割合高く、新聞を読めるということは大したことだったのだ。昔から人々は乗り物の中で文字を読んだらしい。公共の場で音読する人が多かったというから笑った。私も電車内での読書ははかどる。今は新聞も漫画も電子機器で読む人が多いようだが。

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2024年03月03日

Posted by ブクログ

統計が多用されている事もあり、タイトルや作品紹介から持った読前の印象より、かなり読みやすく分かり易い内容になっている。

今ではなくなった活字流通も述べられており、この頃の試行錯誤を経て現在の活字メディアが確立した事を想起させられた。

江崎書店袋井店にて購入。

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2024年05月01日

Posted by ブクログ

感想
見栄っ張りだが恥ずかしがり屋。そんな人の前に現れた書物。1人でこっそり知識を吸収。自分の知識を見せびらかす手段でもある。手に手を取って。

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2023年12月12日

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