あらすじ
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人の心を動かす!映像インタビューの方法
映像制作の専門誌・月刊VIDEO SALONの特集をもとに再構成しました。
登場するクリエイター、映画監督は
大石 健弘/高島 太士/岸田 浩和/鈴木 佑介/岸本 康/伊納 達也/池野 一成/三島 元樹/千葉 孝/森 達也/村上 浩康/加瀬澤 充
ドキュメンタリー広告の名手、大石健弘さんによる「人の心を動かす!映像インタビューの方法」を新たに書き下ろしていただきました。
同じく数々の受賞歴のあるドキュメンタリスト高島太士さんによる「本音を引き出す方法」について作品をもとに振り返ります。
インタビュー取材のためのライティング、音声収録、音声処理などテクニカル部分も網羅。
インタビューが効果を上げているドキュメンタリー映画について、監督にも肉薄。『A』『A2』『FAKE』『i-新聞記者ドキュメント』の森達也監督が自分のインタビューの考え方について語ります。
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Posted by ブクログ
インタビュー映像にフォーカスした教本。
10名の技や考え方が載っている。特に高島さんの話が興味深かった。
まずテーマがあって、映像の目的があって、自分ごと化し、意見や思いが現れる。伝えたいメッセージに自分の意見をまとうことで、強固な軸ができ、その上で映像表現(演出)が決まっていく。
インタビューはカウンセリング
相手の思いを引き出して、整理して言葉でお返しするようなもの
すべての選択は、あなたの感性、価値観、生き方、バックグラウンドが元になる
クライアントの思い✖️自分の思い→結果的に人へ届く力になる
視線があった状態で、話しかけられることによって親近感も湧いてくるはず。親近感が湧けば湧くほど会ったこともない人の話なのに、内容がより心に届くことになります。相手との信頼関係にも基づく親密さを基準として撮影を考える。
【高島セクション】
取材は対話
アイスブレイクで自己PRではなく理想を聞いている。ここで「対話力」を図る。
心理的安全性が高いかどうかを観察する。悩まないと言うのはディフェンス力が高いっていうこと。
人は勇気を出す瞬間が美しい
高島さんのTips
・インタビュー中はメモを取らない
・もともと持っている個性や能力的なものとスタイルがあった瞬間。それがドキュメンタリーだった
・取材相手のことを調べるのではなく、いかにその領域の知識を高めるかによって会話の質が高まる。
・復習が徹底的に必要
技術的に完璧であればうまくいくと言うものでないのがインタビュー撮影で、映像制作として面白い部分。
本音が伝わる映像が、良いインタビュー映像。
・あえて小さいカメラで、カメラを意識させない撮影
・会話して聞き出した言葉は、見ている人にも語りかける
・照明は3灯+カポックロールレフ。キーライトは面光源で質感を出す、バックライトはスポット(窓がある場合は少し色温度をあげる)が使い勝手が良い。フィルライトでキーライトの反対側を起こす。レフでキャッチライトを入れる。演出意図によって、キーライトとフィルライトのバランスを変える。悲しいはなりならコントラストは強めが○
・壁から人物をなるべく離し、カメラと人物も3m程度は離す
・録音方法。カメラが1mだと生々しい音声、2mだと反響音もあり屋内感が出る、
客観的で中立な立場などで作品は撮れない
撮る側と撮られる側との距離であったり角度であったりとか、要は人間関係、それをどう描くかっていうのがドキュメンタリーだと思ってる。言葉のやりとりだけじゃなくて、いろんなものが映画の中に映り込む
同じ話を何度も聞く。相手の話したいところから聞く。
自分とは違う価値観や世界をじっと見つめると言う事は、これまで自分の世界になかったものと向き合っていくと言うことだ。その時どのように思考し想像力を受けていけるかは、その不安感をどう感じることができるかによる。つまり、その不安に耐えられない人は、ドキュメンタリーの演出に向いていない。
聞きたい事は前日までに整理して紙に書き、その上で聞く前にはなるべく頭を白紙にして聞く。紙は見ない。
インタビューの中で、相手の話をきちんと聞きながら、次の質問もつなぎ、対応するように心がける。
言葉で得られる情報以外の間や表情などをなるべくキャッチできるよう観察する。
インタビューを結論にしない。あくまで取材の思考のプロセスの1部として考える。
おはよう