あらすじ
アリオとユリオ、幼馴染の深雪は、自分の中に潜むある欲望に苦しみつつ成長する。ユリオの自殺、連続する殺人事件を契機に驚愕の真相が明らかになっていくが… 著者渾身の青春サスペンス。
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Posted by ブクログ
★★★★★+
絶望、闇、怠惰、嘘が主役のサスペンス
"愛が不可能な感じがする"
…これな
『愛されないということも愛されるということも人を傷つける』
誰もが嘘で生きている
そんな世界にウンザリ
同じ遺伝子をもち、絶望と殺意をもつ若者達はどこに向かうのか?
自分の中にもある闇と共鳴する部分がいくつもあった。
Posted by ブクログ
遺伝子操作、不妊治療の闇、近親相姦、幼児虐待、0.2秒の自由意志。人を殺したい気持ちを抑えられない脳になるべくしてなった少年たちのその背景には身勝手な男の姉への愛があった。そのおぞましさに気分が悪くなった。
それでもいろんな事を考えさせられた物語。
Posted by ブクログ
なかなかに重たい話でした。
自分とは?家族とは?友達とは?
生きる意味や犯罪を犯すこと、倫理観などについても書かれています。
主人公、色々諦めていて無気力で、だけど目が離せなくて読み進めてしまいました。
Posted by ブクログ
主人公は誰とも慣れず、心を開かず、透明な存在でいようとする点は、タイトルに即していますが、透明な存在だと盛り上がりも盛り下がりもなく、平坦な内容で少しシンドかった。全体として透明感のある小説だったとは思います。
少しネタバレになりますが、出生の秘密や、遺伝による結果など、高尚な内容に触れ、最後はドロドロな結果だが、文章としてはサラッとしていたため、もっとクドく人間心理を描いてくれほうがよかった。
Posted by ブクログ
誰かを殺したいと思ったことはあるか。そんなあらすじに、ぎょっとしながらも興味を惹かれて読み始めた。
誰しも本気でなくても、もう死んでしまいたいと思ったことはあると思う。人生に面白みがなく、いつ死んでもいい。だけど漠然と人を殺してみたいと感じていた主人公アリオ。世間で起きる殺人事件を織り交ぜながら自身の出生の謎に迫っていく。
現実的ではないような展開もあるけれど、DNAに残された記録とか未来のサスペンスドラマのようだとも思った。
生きていてもつまらない。そんな風に思うこともあるけど、誰かが死んでしまった時にもっと○○しておけばよかった、と思いたくない。1日を大切に生きていきたいなと最後には思える本だった。
Posted by ブクログ
私にとっては難読な本だった。
隙間時間に読んだのがいけなかったかもしれない。
随所に散りばめられた伏線を、回収する前に「忘れ」てしまい、何が伏線だったのかを忘れてしまったからだ。
遺伝子の配列の中に、暗号を入れ秘密のメッセージを示唆しているとか、不妊治療での精子の提供者が全て同一人物で、登場人物たちに繋がっていくとか、触れたことの無い設定に、先が気になって後半は一気に読み進められました。
しかし、「?」と思う箇所が多くて、読後、なんも言えないモヤモヤ感が残った。思わず、作者によるネタバレnoteを見てしまうぐらいに、伏線の部分が気になる作品だった。